日本語に直したらとても使えんぞ! 「テスタロッサ」「バルケッタ」「ティフォシ」とかイタリアのクルマ用語のセンスが謎すぎる件 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■イタリア語のクルマ用語が本来はどのような意味なのかを解説

■「テスタロッサ」や「スクーデリア」などは日本語にするとやや間抜けな感じがする

■クルマ用語になっているイタリア語にはイタリア人の不思議なセンスを感じる

なんだか響きはカッコいいイタリア語のクルマ用語

 スパゲッティのことを「パスタ」と呼んだり、ピザのことを「ピッツァ」と呼ぶ人が苦手な筆者ですが、イタリア語のクルマ用語だけは間違えたくありません。テスタロッサやベルリネッタ、あるいはバルケッタなんてのは聞いたことあるでしょうが、イタリアンな用語はまだまだあります。いくつかピックアップしてみましょう。

テスタロッサ

 まずは定番中の定番「テスタロッサ」ですが、ご承知のとおり「赤い頭」。英語でいえばレッドヘッド。これはフェラーリがエンジンのヘッドカバーを赤く塗ったことに端を発し、スペシャルなエンジンに対するマラネロの心意気を表現した命名ともいえるでしょう。

 1956年の500TRが最初で、いうまでもなく車名のTRはTesta Rossaのイニシャルです。

ベルリネッタ

 もともとはベルリーナというセダンを指す言葉で、これに縮小辞という外国語特有の変化が加わってベルリーナより小さいベルリネッタへと変化。厳密にいえば小型セダンと呼ぶべきでしょうが、イタリア人はこれを「2ドアクーペ」としたわけです。

 ちなみに、スーパーカー世代が最初に覚えたイタリア語こそ、ベルリネッタかもしれません。

バルケッタ

 フィアットの2シーターオープンの車名で一気に広まった「バルケッタ」は、小舟を指した言葉。いわゆる湖なんかで見かける手漕ぎボートをイメージすると、オープンスタイルのコンパクトカーを思い起こせるのでは。

 なお、フィアットは車名にしましたが、それまでのイタリア人はスパイダーやカブリオレといった呼び方も適当に使っていたようです。

エッセエッセ

 これまたフィアット・アバルトの車名、それもハイチューンドモデルにカルロ・アバルトが命名した「SS=スーパースポーツ」をイタリア式のアルファベット読みにしたもの。まれにEsse Esseと表記される場合もありますが、SSのことをエスエスと記すのと同じでちと幼稚な気もします。

 ともあれ、あの小さなクルマが轟音とともにコーナーをクリアする際の擬音として「エッセエッセ」ほど似合うものはありませんね。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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