コーティングはボディだけじゃダメ! 錆を抑える「防錆コーティング」も重要だった

この記事をまとめると

■クルマは時代を重ねるごとに進化を続けておりとくにボディの錆対策が進んでいる

■ボディの表はあまり錆びないが海沿いや降雪地だと下まわりが錆びやすい

■下まわりには錆を防ぐコーティングをするのがオススメだ

愛車を長もちさせるにはとにかくボディの錆対策が重要!

 昭和、平成、令和の時代の変遷のなかで、クルマの進歩をどこに感じるか? パッと挙げるだけでも、パワー、直進性、静粛性、燃費、信頼性……いろいろあると思うが、個人的には防錆性を強調しておきたい。

 高温多湿の日本で、クルマを長くきれいに保つのは容易ではない。とくに錆対策は頭の痛い問題で、昭和のクルマはよく錆びた。平成以降、各メーカーの努力もあって、驚くほど錆を目にする機会が減ったが、それでもクルマは鉄の塊。

 外から見えないところでは、意外にいまでも錆が浮いてくるカ所があるほど。なかでもとくに気をつけたいのがボディの下まわり。ボディ表面の綺麗に塗装されている部分は、新車から10年経っても錆びる心配はほぼないが、ボディ下面の足まわりや床下などは、雨や水たまり、駐車スペースの湿気などに晒されやすく、水分が乾きづらい部分でもあるので錆びやすい。

 とくに冬場、雪道を走る機会が多い人は、融雪剤や凍結防止剤に含まれる、塩化カルシウム・塩化ナトリウムなどが、ボディの下まわりに付着したままになりやすく、その塩分の影響で金属部分が錆びてくることも珍しくない。

 また、潮風に晒される海沿いの人も塩害の心配があるし、マリンスポーツ、ウィンタースポーツを楽しんでいる人は、住んでいるエリアにかかわらず錆対策は重要だ。

 それ以外でも、クルマに乗る以上、飛び石や酸性雨、泥などによるダメージがないとはいい切れない。

 もちろん、自動車メーカーもあらかじめ防錆対策を施して新車を送り出しているわけだが、上記のように雪国や海が近いエリアでは新車の防錆効果が薄れるのが早く、心もとない。

 そこでおすすめしたいのが、アフターサービスのシャシー用防錆コーティングだ。

 密着性・耐水性に優れた、いわゆる「シャシーブラック」は、昔から安価で手軽なシャシー用防錆塗料として親しまれてきたが、その名のとおり吹き付けるとその部分に黒い色がついてしまうのが難点。また、マフラーやハブまわりなどにも使えないので、塗布できる部分が限られてしまうのがデメリットかも。

 すでにうっすら錆が浮いているようなところなら、「シャシーブラック」を塗ることで錆の進行を抑え、錆を目立たなくさせるメリットがあるが、ダンパーやエキゾースト、そのほかのもともとが黒ではないパーツに塗るのには抵抗がある。

 でも安心してほしい。最近は塗る場所を限定しない、クリアタイプの防錆コーティングも増えてきているのだ。

 たとえば、日産純正用品として扱われているピットワークの、「ボディ床下コートクリア(透明コート)」。これは光沢のある無色透明で、施工した部分はツルツル・テカテカ。新車やアルミパーツの多い下まわりのコーティングにぴったり。一度施工すれば、効果は1~2年持続するという。

 作業は日産ディーラーに頼めて、費用は床下全面の工賃込みで1万3750円からとリーズナブルだ。

 ディーラーだけでなく、大手カー用品店でもボディアンダーコーテイング等の名称で、同様のサービスを行っていて、費用もほぼディーラーと同じぐらい。ボディの下まわりはなかなか手が届かないので、きちんと洗車する機会も少なく、気がついたら錆が……というケースも少なくないので、定期的にこの手のコーティングでケアをしておくと安心。

 とくに新車のうちから定期的にコーティングしておけば、錆の発生や進行をかなり確実に抑制することができるので、愛車を長く乗り続けたい人には痛む前に最初にやっておきたい、おすすめできるメンテナンスだ。


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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