ただの棒でもこだわり満載!
ではなぜこんなことを始めたのか。
フジツボの担当者は、「当社はマフラーばっかり作ってて、正直クルマ好きな人にしか知ってもらえてません。それに、マフラーを変える人は近年の規制の影響などで減少気味です。そこで、アウトドアグッズや、今回のような『HOOD SUPPORT』をとおして、マフラー以外でフジツボを知ってもらうキッカケを作りたく、製品化に踏み切りました」と語る。
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続けて、「我々はエキゾーストを見てもらうとわかるように、鉄を切ったり曲げたりするのが主な仕事です。この手の製品は得意なんですよ」と続けた。ちなみにボンネット側を受け止める”受け”部分の樹脂は、イマドキらしい3Dプリンターによる成形。
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この「HOOD SUPPORT」はAE86系ユーザーからの要望が多かったとのことで、最初はそのモデル用から開発し製品化。見栄えを求めるレストアした綺麗なハコや、ショーに展示するデモカーたちに支持されているそうだ。
現在は、第2世代GT-RシリーズやGR86/BRZ、R35GT-Rやシビック タイプR(FL5/FK8)、スイフトスポーツ(ZC33S)などなど、さまざまな車両に対応したモデルがラインアップしている。今後、順次対応車種を増やしていく予定とのこと。
チタンに焼きを入れているので、このグラデーションは1本1本異なり、同じものがふたつとして存在しない点が、所有欲を満たすポイントのひとつだ。こういう演出、クルマ好きの人はお好きでしょ?
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価格は2〜3万円程度なので、カスタム系パーツと考えたら、それほどびっくりするようなプライスでもないのも嬉しい。
この製品を見つけたのは、全国の大学自動車部に所属する学生や、専門学校の生徒が、トヨタGR86(男子クラス)と、日産ノートオーラNSIMO(女子クラス)を使用して戦うワンメイク競技、フォーミュラジムカーナの会場であった。フジツボの担当者は、「エキゾーストだけでなく、日本が得意とするモノづくり産業のひとつとして興味をもってもらい、フジツボを知ってもらえたら」と語った。
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そのほかにも、雪に埋まったクルマの排気ガスを外に出す、その名も「スノーケル」なる鉄パイプや、マフラーメーカーにちなんで(!?)、首に巻くマフラーなども展開している。さらにはTシャツなんかも作ってるそうで(刺繍入れのみ自社製)、鉄以外の素材にも手を出し始めている。クルマの世界から飛び出して総合産業メーカーにでもなるのだろうか……?
今後のフジツボの展開に、期待せずにはいられない!