【試乗】46台限定の520馬力FRセダンと売れ筋小型SUVの2台に試乗! 個性全開のアルファロメオはやっぱり面白い!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

アルファロメオ・ジュリア・エストレマとジュニアに試乗

ジュリア・クワドリフォリオ・エストレマは520馬力の古典的FRセダンであることが魅力

ジュニアはアルファロメオのコンパクトなSUVというだけでも存在価値がある

いまや貴重な古典的FRセダンの「ジュリア」

 アルファロメオのもっともコンパクトなSUV、ジュニア。スポーツセダンの最高峰であるジュリア・クワドリフォリオ・エストレマの試乗に熱海の別荘地HIRAMATSUへ。撮影には絶好の場所だが担当は試乗なので、ここからさらに登っていつもの伊豆スカイラインを目指す。

 まずはジュリアに限定46台で設定されたエストレマ(イタリア語の「究極、最上」の意味)から。端正なマスクと流れる曲面が美しいアルファらしい正統派スポーツセダン。ハイパフォーマンスエンジン搭載車は軒並みAWD化して行くなかで、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)を貫く清らかさもジュリアの魅力。

 標準のジュリア・クワドリフォリオが搭載する2.9リッターV6ツインターボは510馬力のパワーを発生する。エストレマはアクラポヴィッチ製エキゾーストシステムに替えることで520馬力にアップした。世界の2輪4輪メーカーのレース部門が頼るエキゾーストシステムメーカーがアクラポヴィッチ社。マフラー部分はチタニウム製というから甲高い金属音に期待する。

 ステアリングの赤いボタンがエンジン始動スイッチで、ワンプッシュでいとも簡単に始動する。意外なほど低音の響きがジェントルな印象だが、中回転以上でターボトルクが一気に炸裂する域は、甲高くはならないV6サウンドが響く。Dレンジで走り出すと、もちろんDのままの自動変速でいいのだが、ツイスティなコーナーの連続にマニュアル操作が必要となれば、ステアリングコラムから生える左右パドルがクイック操作性で有効だ。

 凸凹が激しい山道を流しながら登る。サスペンションが滑らかにストロークしていることが伝わる一方、ボディはフラットな姿勢を保つ。Rが小さくツイスティなコーナーに対しても、舵角が大きく入っているにもかかわらずロールが少ないことに驚く。サスは硬く変化しているワケではない点に注目で、ラテン系メーカーはこうした味をもつが、やはりアルファも数値には表れない隠し技をもっているようだ。

 落ち葉が舞う滑りやすい路面を後輪で蹴って立ち上がるその加速感もFRらしさ。LSDを装備しているが、横に滑らず駆動力がドンと加わる状況はその効果かもしれない。

 いわば古典的なFRの姿だが、そこが貴重な存在である。わずか46台、6色から選べるボディ色とステアリング位置の組み合わせも限られるので、気になるアルフィスタはお急ぎを。


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