【試乗】46台限定の520馬力FRセダンと売れ筋小型SUVの2台に試乗! 個性全開のアルファロメオはやっぱり面白い!! (2/2ページ)

アルファのBセグSUVというだけで存在価値がある「ジュニア」

 そんな感触が手に残るままジュニアへ。BセグメントのコンパクトなSUVがそそる。アルファロメオの名を聞くだけでお洒落気分になるのだろうか? クルマにまったく興味のない愛妻が「アルファロメオはどうなの?」と次期愛車を物色中の亭主にいう。

 スリーサイズは4195✕1780✕1585mm。2560mmのホイールベースのボディに1.2リッター直列3気筒ターボと16kWのモーターを6速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)に内蔵したマイルドハイブリッドでシステムの最高出力は145馬力。ジュリアの520馬力に乗った直後では、こと走りに関しての印象は薄いだろうな。と思うが3気筒ターボサウンドにモーターが加速をサポートすると、小気味よく峠道を駆け巡る。

 SUVらしく高い着座位置からの視界のいい眺めも好印象。欧州では激戦の大衆車クラスだけに、狭い道路を小気味よく駆け巡る特性、ともかく軽快感がいい。可変ジオメトリーターボの美点か、エンジン特性は谷間がなく全回転域で分厚いトルク感がある。つまり、どこから踏んでも力強いという意味だ。

 アルファらしいクイックなハンドリングや魅惑のエンジンサウンドという点は、従来とは違う。舵角が大きく、驚くほど小さな回転半径が描けれる点は新たな魅力だ。クイックではないが操作に正確に曲がるステア特性は扱いやすい。ハンドルの下端にまるでウエイトをぶら下げたかのような、転舵中の重さと中立への戻りかたが独特だ。振り子が反動で戻るような感覚、パワーステアリングの手応えが不自然な感としてはある。あるがそこは時間が経つと慣れる。

 速度か、レーンキープか、障害物か、ともかく走行中にいろいろな音色のウォーニングがラテンの楽しさか!?

 アルファロメオのコンパクトSUVというだけで存在理由は十分だと思う。が、走りに物足りなさを感じるようであれば、上陸前ではあるが、54kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載するBEV=電動車も用意される。156馬力/270Nmのモーターだから走りの鮮烈さは想像できる。プジョー/シトロエンと共通項が多いジュニアは製造をプジョーの工場で行う。Bセグメントのジュニアをより多くの若い層に届けてほしい。ベーシックモデルは420万円から。


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