この記事をまとめると
■海外出張をするとライドシェアの便利さを実感する
■日本型ライドシェアは海外ライドシェアとはサービス内容が大きく異なっている
■日本でのライドシェア普及には制度整備だけでなく「利用者の意識」の変革も必要だ
日本と海外のライドシェアの違い
海外出張から戻るとやたら恋しくなるのが海外でのライドシェアである。海外というか、日本以外のライドシェアサービスは、自家用車で送迎サービスをしたいひととそのようなサービスを利用したいひととの間を、プラットフォーマーが提供するアプリサービスを介してマッチングさせるサービスとなる。
日本型ライドシェアは、運営主体がタクシー事業者となり、事業者が雇用したドライバー(一種免許のみ持っている)が送迎サービスを行うのでかなり異なっている。
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海外ライドシェアでは、少し前までは地域によって配車までに時間がかかるところもあった。タイではタクシーもマッチングできるようにして対応していたが、タクシーだとメーター料金となるので渋滞などによる料金の変動が生じることとなる(ライドシェアは事前に料金が確定する)。そんなタイでも最近はライドシェア車両のみが配車対象となるモードがデファクトとなってきた。タイでは不景気が続いており、そのなかで失業したり、副業としてライドシェアに従事するひとが増えてきたようにも感じている(少々古ぼけた自家用車のマッチングが多くなった)。
そのような背景もあるのか、ライドシェアの登録台数が増えているようで、ライドシェア車両のみとリクエストしても、車両が到着するまで気になるほど待たされることはほぼなくなっている。
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ライドシェアでは長距離利用(稼げる)を狙うよりは、同じ地域内の短距離利用で回数をこなしたいというドライバーも多いようで、近距離であっても嫌な顔をされることもないので、遠慮せず呼べるという点も便利に使っている(ユーザーからの高い評価が蓄積されると旨味が増すシステムとなっているとも聞いている)。
日本ではさまざまなしがらみから、海外のような純粋なライドシェアサービスの導入は非常に難しいといわれている。興味があったので、海外のライドシェアでは乗車中に事故に遭遇した場合にどうなるのか調べてみた。するとマッチングサービスにドライバーが登録する際に使用車両のチェック(年式や状態)もさることながら、一般的な自動車保険(任意保険)への加入状況も確認され、さらにプラットフォーマー指定の保険へも加入要請されるとのこと。そのなか、実際事故に遭うと、その個々の状況に応じ補償について一般的な任意保険かプラットフォーマー指定保険のどちらを使うのかが判断されるとのことである。
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そのため、責任の所在がはっきりせず、面倒なこととなることもあるようだ。そこで、弁護士に処理を頼むというケースも珍しくないようである。