色で競うクルマの賞! 「オートカラーアウォード2025」を受賞したレクサスESとヤマハYZFの色とは? (2/2ページ)

グランプリは二輪から7年ぶりにヤマハが獲得

 今年のグランプリは、ヤマハのYZF-R3/YZF-R25が受賞。二輪車としては第20回に同社が受賞以降、じつに7年ぶりの受賞となります。テーマは「ヤマハが世界を変えるための一目ぼれの方程式」、カラーは「マットパールホワイト」。

 受賞理由は「一目ぼれの方程式」というテーマを的確に体現、デザイナーが企画段階から深く関わったプロセスを高評価。何と一般審査員、自動車色彩分科会審査員、ACA審査員とも1位という納得の結果となりました。

 表彰会場でデザインを担当した溝越万莉さん(ヤマハ発動機株式会社クリエイティブ本部 プロダクトデザイン部)と、松田築さん(株式会社GKダイナミックス CMFG動態デザイン部)に話を聞きました。

「一目ぼれを実現するためには、手法の大胆さを含めた衝撃的ともいえるインパクトが必要と考ました。このブルーも当初から決まっていたワケではなく、お客さまの意見を含めトライを重ねた上でようやく決まったものです。ただ、インパクトが必要といっても『偏光パール』は扱いが難しく、ややもするとカスタムやアフターパーツに見えてしまう。そこはヤマハらしい配色のバランスを心がけました。また、今回はメイングラフィック自体にロゴを使ったのですが、その大きさの調整も時間をかけましたね。二輪のCMFではとくにグラフィックのGが加わることがポイントで、造形デザインも含めてどんな表現も可能になるんです。二輪はより趣味性が高いこともあり、人の心を動かすことができるのが醍醐味だと思います」と、二輪車ならではのデザイン開発や可能性について語ってくれました。

 もともと、カーデザインといえばエクステリアデザインに注目が集まりがちで、CMFデザイン自体の認識はなかなか進まない傾向にあります。今回のグランプリでは、さらにインテリアをもたない二輪独自のCMFGの世界を知る貴重な機会となりました。これこそが本顕彰の意義といえるのかもしれません。


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すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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