間違いなく昔に比べて新車の価格は大幅に上がっている! そもそもなんで値上がりしてるの?

この記事をまとめると

■新車価格はマイナーチェンジや新型登場時に値上げされる傾向にある

■当初の価格から100万円以上も値上がるケースも存在する

■値上げの背景には先進安全装備をはじめ原材料費や輸送費高騰が挙げられる

新車価格が値上げする背景

 最近は原材料費や輸送費が高騰して、値上げをする車種も増えた。大半の車種は、改良を行って商品力を高めたときに値上げするが、単純に価格を高めるだけの値上げもある。

 たとえば電気自動車のアリアB6は、2021年に発売されたときの価格は539万円だった。それが数回の値上げを繰り返し、いまでは667万5900円に達する。4年前に比べて128万5900円値上げされた。比率に換算すれば24%の価格アップだ。電気自動車を購入するときには、国や自治体から補助金の交付を受けられるが、値上げとは関係ない。アリアの場合、ユーザーの負担が120万円以上も増えている。

 また、N-BOXの標準ボディは、2023年に発売されたときは164万8900円だった。それがいまは173万9100円だ。9万200円値上げされ、比率に換算すると5%の上乗せになった計算だ。

 その一方で、N-BOXのライバル車になるスペーシア(X)は、2023年の発売時も現在も170万5000円の価格を維持して値上げされていない。そうなると、2023年の時点ではN-BOXの標準ボディの価格はスペーシア(X)よりも安かったが、そのあとの値上げでいまはN-BOXが高くなってしまった。このようなライバル車との価格の逆転現象もあり、最近はN-BOXの売れ行きが下がっている。

 値上げしたN-BOXと、価格を据え置いたスペーシアの違いからわかるとおり、直近の値上げの仕方はメーカーによって異なる。それが売れ行きに与える影響も大きい。

 そして、さらに長い期間で価格を捉えると、現在の価格は15年ほど前の1.2〜1.4倍に値上げされている。

 ただし、この約15年前と現在を比べたときの値上げは、原材料費や輸送費よりも、先進安全装備や運転支援機能の進化、快適装備の充実によるところが大きい。

 たとえば2010年に2世代前の4代目セレナが発売されたとき、2リッター直4のガソリンエンジンを搭載するハイウェイスターは249万9000円だった。

 それがいまは、2リッター直4のガソリンエンジンを搭載するハイウェイスターVが322万8500円だ。約15年前に比べて72万9500円値上げされ、比率に換算すると1.3倍になる。しかし、そのなかにはプロパイロットなどの標準装着化が含まれている。

 以上のように、クルマの値上げには主にふたつのパターンがある。

 ひとつは10年以上の時間軸で捉えたメカニズムや装備の充実に伴う値上げだ。ふたつ目は1〜4年で捉えた値上げで、これは原材料費や輸送費、販売減少による量産効果の衰退などに基づいている。


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渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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