高速道路にも「ドクターイエロー」的クルマが存在! 見かけたらラッキーレベルにレアな「点検車両」とは

この記事をまとめると

■新幹線の線路を点検するドクターイエロー的な車両が高速道路にも存在する

■走りながら路面の状況を分析したりETCなどの各種電波の測定を行っている

■非常に珍しい車両なので見かけることがあればラッキーだ

高速道路を見守る特殊車両とは

 高速で疾走する新幹線。世界一安全な乗り物といわれているが、それを維持するための努力は並大抵のものではないだろう。とくに線路・架線などといった消耗品は破損リスクもあるから、日常的に点検を怠るわけにはいかないのである。とはいえ、多くの列車が行き交う路線でそれを行うのは簡単なことではない。そこで活躍しているのが、検測・点検用車両のドクターイエローやEast iだ。

 こういった点検の重要度は、高速道路でも事情は同じ。日々、多くのクルマが行き交う道路では、路面にひび割れや轍掘れによる凹みなどの破損が絶えず発生する。これらは、ひとつ間違えば大きな事故につながりかねない。しかし、高速道路は鉄道と違って終電がないのだ。すなわち、24時間365日休むことなく車両が通過しているのである。トンネル設備や道路設備などで、それほど点検頻度が高くない場所であれば、規制をかけてチェックすることもできるだろう。しかし、高い頻度で行う必要のある路面点検はそういうわけにはいかないのだ。

 そこで投入されているのが、高速道路のドクターイエローともいえる点検車両なのである。その目となるセンサーには、高性能なカメラやレーザーなどを使用。これらによって、路面のひび割れや轍掘れによるへこみを発見する。そのデータを専用ソフトで解析し、路面の状態を明らかにするわけだ。

 しかし、いくら正確な点検をするためであったとしても、高速道路で低速走行をするのは大変危険だ。渋滞の原因になることも考えられる。そこで点検車両は、30~120km/hの範囲で計測が可能なように設計されているものが多い。また、80km/hで走行しながら2車線同時に路面のプロファイルを測定できるタイプや、沿線樹木のせり出しをチェック可能なタイプも存在する。

「インフラドクター」と呼ばれる装置を搭載した車両は、地理情報システムと3次元点群データを活用して、インフラや構造物の維持管理を行う。3次元点群データとは、物体をスキャンしてその形状を正確に表すための点の集合体だ。この装置では、計測した路面などの状況を無数の点によって表現することで、その状態を正確に把握することができる。これを基に道路の補修計画を自動算出するなどして、業務の効率化を図るわけだ。

「ウェーブドクター」を搭載した車両は、道路照明の明るさ・使用されている電波の強さ・トンネルの温度や湿度といった環境を、高速走行をしながら計測することができる。照度は、水平面と鉛直面の両方を測定して診断する。電界強度診断で測定可能な電波は、ETC・ETC2.0・管理用無線・ローカル5G・AMやFMラジオである。これらの測定データを地図上に表示することで、視覚的に機能評価をすることができるのだ。

 これらの計測車両の多くは、高速道路パトロール車両と同様にイエローベースの車両だが、なかには一般車と同じ白などのカラーもあるのだという。搭載機器の多さから車型はミニバンが主なようだが、計測機器に応じてさまざまな車種がみられる。ただ、カメラなどのセンサーが、車両外部に張り出すように取り付けられているので、とても特徴的な形状をしている。珍しい車両だからドクターイエローと同じく、出会えれば幸せをもらえるかもしれない。


この記事の画像ギャラリー

新着情報