非降雪地だからこそトラブル多発! 「スタッドレスを履いたからオッケー」じゃないクルマの冬対策とは (2/2ページ)

無理をしない判断も大切だ

●燃料・充電残量

 今シーズンも、すでに大雪でクルマがスタックして動けず長時間にわたって身動きが取れないといったアクシデントが起こっています。万一の事態に備えて、ガソリン車であれば燃料を半分以下にしない、BEVおよびPHEV車であればバッテリーの残量と、絶えず変化する航続距離をチェックする必要があります。とくに暖房使用中の停車は、想像以上に燃料・電力を消費するので要注意です。

●カーポートなどの倒壊や屋根からの落雪への備え

 2016年1月に降った大雪の際には、戸建てに備えつけてあるカーポート(主に片流れタイプ)の柱が雪の重さで折れてしまい、愛車に被害が及ぶケースが相次ぎました。また、屋根に積もって水分を含み重くなった雪が、駐車してある愛車の屋根やボンネットを直撃して人もクルマも凹んでしまった被害もあったのです。さらに、ソフトトップのオープンカーの場合は雪の重さで変形してしまう可能性もあります。

 片流れタイプのカーポートであれば、支柱やそれに準じるものを用意して最低でも4本の柱で支える必要があります(片流れタイプのカーポートによっては、いざというときのために4本の柱で支えられるように設計されている製品もあります)。

 蛇腹式の簡易ガレージの場合は、倒壊を防ぐためにあらかじめ全開放しておく、屋根からの落雪が懸念されるのであれば、屋根付きの立体駐車場に避難しておくなどの対策が求められます。

●車内に積んでおくと安心な装備

 いざというときに車内に積んでおくと安心な装備をまとめました。大渋滞などで長時間にわたって身動きが取れない場合を想定しています。100円ショップで手に入るものも多いので、ひとまとめにして袋などに入れてトランクに収納しておくと安心です。

・手袋(作業用・防寒用の2セット)
・ブランケットまたは防寒具
・スコップ(簡易型で可)
・カイロ
・懐中電灯
・モバイルバッテリー
・カロリーメイトなど、サッと空腹が満たせるもの
・飲料水
・簡易トイレ

●まとめ:運転しないという選択も用意しておく

 慣れない大雪時の出勤は本当に大変です。スタッドレスタイヤを履いているから万全ではないのです。雪道に慣れていない状況での走行を強いられるため、事故へのリスクが高まります。さらに怖いのが路面の凍結です。人もクルマもツルンと滑ってしまう可能性が高く、怪我や事故につながりやすいだけにさらに注意が必要です。

 また、積雪および凍結時にノーマルタイヤで走行すると道路交通法違反になる可能性もあります。さらには、雪道でスタックして立ち往生してしまい、長時間にわたって大渋滞を引き起こす原因にもなりかねません。

 クルマ通勤でなければいけない職場や学校であればやむを得ませんが、可能な限り「運転をしない」「自宅駐車場ではクルマに被害がおよぶ」可能性がある場合は、多少の出費となっても屋根付きの立体駐車場などに待避させるなど、大雪を極力回避するという判断が求められます。

 関東の冬対策とは、「雪国並みの装備」ではなく、「雪の日に無理をしない準備」ともいえるのです。


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松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
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