ハイパーカーを世に知らしめた始祖! スーパーカーを超えるパガーニ・ゾンタの恐るべき世界【21世紀スーパーカーFILE #010】 (2/2ページ)

ゾンダの進化は止まらない

 だがオラチオの野望は、このゾンダC12では終わらなかった。彼が望んだのはさらに高性能なゾンダを生産することで、そのプロジェクトは2000年から2002年にかけて進められた。新たに「ゾンダC12S」と呼ばれることになったモデルがそれで、それまでのC12からの進化はエクステリアやインテリアのディテールからパワートレイン、そしてシャシーにまで及ぶ。

 エアロダイナミクスはエンジンルームの冷却性も含めてさらに向上し、ドライバーは高速域でもより魅力的なスタビリティを感じることが可能になった。

 参考までにゾンダC12Sの基本構造体は、C12がそうであったようにCFRP製のモノコックタブ。前後して誕生したランボルギーニの12気筒モデル、ムルシエラゴが鋼管スペースフレーム構造を採用していたことを考えると、剛性面はもちろん軽量性でも大きなアドバンテージをもっていることは容易に想像できる。

 C12Sに進化しての最大のトピックスはミッドのV型12気筒エンジンが、メルセデスAMGによる7リッター仕様へと改められたことだった。注目の最高出力と最大トルクは、それぞれ550馬力、750Nmに強化され、組み合わされるミッションもC12の5速MTからC12Sでは6速MTにグレードアップされている。

 さらに強化されたシャシーは、このパワーを効率的に路面へと伝えるために、常に正確に機能する。

 ちなみにゾンダ12Cのサスペンションには可変機構は一切備えられていないが、これもまたベストなシャシーセッティングはひとつしかないというオラチオの強いこだわりの表れなのだろうか。

 このゾンダをスタートに、パガーニが21世紀に飛躍的な成長を遂げていったのは誰もがよく知るところ。それはハイパーカーの世界におけるもっとも魅力的なサクセスストーリーでもあるのだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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