日本で作るにはまだまだ課題の多い「バイオ燃料」! けっきょく精製に電気を使うならEVのほうが有利 (2/2ページ)

バイオ燃料の製品化には多くのエネルギーが必要となる

 次に、さまざまな原料からバイオ燃料としてエンジンで使える品質で製品化するには、エネルギーが必要だ。多くは電力だろう。もしそれを火力発電に依存するなら、電気自動車(EV)で使う電力の質が問われるのと同じ話になる。

 再生可能エネルギーを使えばいいという案もあるかもしれない。だが、耕作地の課題を紹介したように、食料自給率が極度に低い国内で、太陽光発電のメガソーラーなどに厳しい目が向けられているのが昨今の動向だ。風力発電にしても、鳥の衝突などを含め、自然界との折り合いに課題がないわけではない。

 ならば、原子力発電に依存できるかというと、国内では懸念する声が残る。もし原子力発電への依存を認めるなら、EVでいいだろうという話にもなる。バイオ燃料は、やりかたによっては脱CO2に役立つが、燃料を燃やす以上、排出ガス中の有害物質は残り、大気汚染(健康被害)への影響はなくならないからである。排気を浄化するといっても、現在のエンジン車でさえ100%除去はできていない。一方のEVは、有害物質も含め排出ゼロだ。

 バイオ燃料は、エンジン車を残しかつ脱CO2にもなると聞こえはいいが、ことに日本においてそれを実行するには、課題が残るのである。


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御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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