窮地の日産が復活を目指して突き進む! 打ち出した「Re:Nissan」ってどんなもの?

この記事をまとめると

■日産は経営再建計画「Re:Nissan」で5000億円規模のコスト削減を進めている

■「Re:Nissan」には追浜工場の閉鎖も含まれている

■中国でのN7の成功体験によって今後は中国地場サプライヤーとの関係が深まる

5000億円規模のコスト削減を掲げる「Re:Nissan」

 一部報道で、日産が中国のサプライヤーからの部品調達を検討しているとのニュースが流れた。背景には何があるのか。

 まず、日産がいま、経営再建計画「Re:Nissan」の真っ最中にあることが挙げられる。内田誠社長の時代から進められてきた同計画は、2025年4月に就任したイヴァン・エスピノーサ社長体制になっても継承されている。

 2025年5月に発表された時点では、次の3点が重点項目である。

・26年度までに自動車事業の営業利益およびフリーキャッシュフローの黒字化を目指す
・固定費と変動費で計5000億円のコスト削減(24年度実績比)
・人員を2万人削減し、車両生産工場を17から10へ削減

 こうしたなかで大きなニュースとなったのが、神奈川県追浜工場の閉鎖だ。日産が国内およびグローバルで生産拠点を拡大するなかで、追浜工場はマザー工場として重要な役割を担ってきた。閉鎖については神奈川県や横須賀市など地元自治体や、追浜周辺に展開するサプライヤーや物流関連企業から「閉鎖の撤回」や「別事業での施設使用の継続」を求める声があった。

 日産としても多様な可能性を模索した上で、本稿執筆時点では追浜工場閉鎖の意向は変わっていないと考えられる。また、商用車などを生産する日産車体・湘南工場(神奈川県平塚市)は新車生産を終了し、今後はサービス部品などでの対応を行う見込みだ。

 このような「聖域なき事業再生」において、日産とサプライヤーとの関係が見直されることは当然だといえる。

 なかでも中国市場では、中国地場メーカーによる戦略的な販売攻勢により、日産は過去数年に渡って厳しい経営環境に陥っていた。それと同時に、中国地場サプライヤーは研究開発における能力を高めてきた。

 日産としては、中国地場サプライヤーの実力をしっかりと見極めた上で、中国地場サプライヤーと協力してコストパフォーマンスの追求と適正な納期管理を考慮することは、Re:Nissanの理念に則するはずだ。

 苦戦が続いてきた中国市場でミドルサイズEV「N7」がヒットしている日産。こうした中国での成功体験を基に今後、中国地場サプライヤーとの関係がさらに深まることが期待される。

 N7やEVのみならず、中国での量産効果が日本市場向けの量産車にも良い影響を与えて、日産本来の商品性の高さとコストパフォーマンスを両立する新型車が続々と登場するかもしれない。


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桃田健史 MOMOTA KENJI

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