トラックのフロントガラスにずらっと並ぶ芳香剤! そんなに匂いが好きなのかと思ったらまさかの「カスタム」要素だった

この記事をまとめると

■ダッシュボードに多くの芳香剤を並べているトラックは多い

■トラックのフロントガラスでよく見かけるのはエアースペンサーという定番商品だ

■トラック運転手にとってずらっと並べられた芳香剤はカスタムパーツの一種となっている

ドラックが芳香剤をずらっと並べている理由とは

 トラックならではの特徴やカスタムは数多くあるが、筆者が前から気になっていたことのひとつに芳香剤がある。これは香りの種類ということではなく、なぜフロントガラスにたくさん並べられているのかということだ。一般的な乗用車であれば、車内に置く芳香剤の数は多くてもふたつくらいだ。しかし、トラックの場合、何個も芳香剤らしき物体が並べられている光景を見ることが珍しくない。そこで今回は、この謎について調べてみたので報告しよう。

 まず、トラックのフロントガラスでよく見かける缶詰めのような形の芳香剤だが、これはどうやらエアースペンサーという商品で、40年以上の歴史をもつロングセラーの自動車用芳香剤だとわかった。

 そして、この商品はトラックドライバーにとっては、ずらっと並べるカスタムパーツの一種という位置づけなのだ。このときに大事なのはたくさん並べるということなのだが、実際にはトラックキャビンは広いため、ひとつの芳香剤では香りがいきわたらず、数が増えるという理由もある。

 次にエアースペンサーがなぜフロントガラスに置かれているのかという理由だが、これは構造に理由がある。ボトルに液体が入ったタイプの芳香剤だと、傾けると中身がこぼれてしまう。しかし、エアースペンサー缶タイプは香料を染み込ませた固形タイプなので、フロントガラス部分に差し込むように置いてもこぼれる心配がないわけだ。

 そういわれてみれば、たしかにトラックに置かれたエアースペンサーはどれも傾いている。だからこそ、外から見て芳香剤だと筆者が判断できたわけだが、これはなるほどと思わずにはいられないポイントだった。

 では、どうして数が増えるのか? という疑問だが、これには諸説あるので説明していこう。キャビンの大きさに比例して芳香剤の数が増えるのは前述したとおりだが、香りがしなくなっても、デザインが好きでそのまま記念碑的に並べて残しておくトラックドライバーは多いのだ。その結果、容器が増えていくわけだ。

 さらに、消耗品である芳香剤を並べることでそれだけ愛車を大事にしているという一種のステータスシンボルとしての側面もある。埠頭やサービスエリアでトラックを観察していると、芳香剤がずらっと並んだトラックがカスタムされているケースが多いのは、こうした理由があるからなのだろう。

 なかには缶タイプと瓶タイプを併用している光景もよく見かけるが、芳香剤がただ置かれているだけでなく、配置や並べ方をきっちり仕上げているのが見て取れる場合が多い。やはり芳香剤はカスタアイテムの一種と言うのは間違いないようだ。

 こうした芳香剤だが、じつは専用のカバーも販売されている。素材や模様のバリエーションも多く、たくさんの商品が販売されているということを考えると、やはりエアースペンサー自体の需要が高いことがうかがわれる。

 こうして芳香剤がトラックのフロントガラス部分に並んでいる理由がわかったのだが、最後にもうひとつ、芳香剤陳列の理由を付け加えておこう。キャビン内を好みの香りで満たしたいという目的のために芳香剤を設置するのは同じだが、芳香剤の缶を並べている理由で納得なのは「捨てるのが面倒くさい」というやつだ。

 確かに、複数個並んでいる芳香剤を観察すると、なぜか3個や4個という中途半端な数であることも多い。こうした場合、カバーなどは装着されていない上に、なんとなく雑然とフロントガラスに挟まっている。このケースでは、捨てるのが面倒だから、気が付いたら増えていた結果なのだろう。そして、意外とこのパターンは多いのかもしれない。

 この事実を知ってから、置かれた芳香剤をさらにじっくりと観察するクセが付いたので、さらにトラックにおける芳香剤の存在意義について、考察を続けてみたいと思う。


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