この記事をまとめると ■BMW がEV専用基盤「Neue Klasse」を投入した初のセダンとなる新型i3を公開予定
■第6世代eDriveと統合制御「Heart of Joy」で運動性能を向上した
■3シリーズの電動後継として電動時代のドライビングプレジャーを担う存在となる
電動時代の3シリーズ BMWは3月18日、新型「i3 」のデザインプレミアを実施すると発表した。新型i3は、BMWが次世代電動車向けに開発を進めてきた「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」の第2弾モデルであり、隅から隅までまったく新しい3シリーズの電動後継という位置づけとなる。ちなみにこのi3だが、2013年から2022年まで販売されていた小型EV「i3」とはまったく別のモデルである。
Neue Klasseとは、BMWが2025年から展開を開始した完全新規のEV専用アーキテクチャーだ。第1弾モデルとして、すでに「iX3」としてSUVモデルが発表されている。
BMW iX3と次期i3 画像はこちら
今回発表される新型i3は、Neue Klasse初のセダンモデルとなる。BMWは「3シリーズのDNAを受け継ぎながら、電動モビリティの可能性を新たな領域へと押し広げる」としており、50年にわたってプレミアムミッドサイズクラスにおけるドライビングプレジャーの象徴であり続けた3シリーズの系譜を、電動化時代に継承する役割を担う。
新型i3の最大の特徴は、第6世代eDrive(Gen6)と呼ばれる最新のパワートレインを搭載することだ。このシステムは、「Heart of Joy」と名付けられた統合制御ユニットと、BMW Dynamic Performance Controlと呼ばれる駆動力配分システムで構成される。Heart of Joyは、BMWが「スーパーブレイン」と呼ぶ高度な演算処理装置で、従来のEVとは異なる次元の運動性能を実現するという。
具体的には、前後2基の電気モーターを極めて高速に制御することで、滑りやすい路面でも俊敏な加速と優れた走行安定性を両立する。電気モーターの応答速度の速さを活かし、従来の内燃機関では不可能だった瞬時のトルク配分調整を可能にしている。これにより、DSCの介入回数が減少し、より一貫性があり再現性の高いコーナリング特性が得られるという。
BMW i3のプロトタイプ 画像はこちら
また、「Soft-Stop」機能も注目すべき点だ。電気モーターの精密な制御により、3シリーズ史上もっともスムースな停止プロセスを実現する。さらに、Heart of Joyによる高精度な制御は、コーナリング中でも走行安定性を損なうことなく、可能な限り頻繁かつ強力に回生ブレーキを作動させることを可能にし、効率向上にも貢献する。
現在、i3のプロトタイプはスウェーデンのアリエプログにあるBMW Group冬季テストセンターで最終調整段階にある。北極圏に位置するこの施設では、雪道や凍結した湖面で、駆動システムとサスペンションシステムの最適化が行われているとのことだ。
BMW i3プロトタイプのテストシーン 画像はこちら
新型i3の詳細なスペック、航続距離、価格などは3月18日のデザインプレミアで明らかになる見込みだ。Neue Klasseアーキテクチャーは、従来のBMW製EVよりも効率とパフォーマンスの両面で大幅な向上を実現するとされており、i3がどのようなスペックを備えるかが注目される。
BMWにとって、3シリーズという車種は単なる車種のひとつではなく、ブランドのアイデンティティそのものだ。その実質的後継となる新型i3が、「駆け抜ける歓び」という理念を電動化時代にどう再定義するのか。3月18日の発表が待たれる。