あらゆるところに手を加えてM3から110kgも軽量化! BMWが本気になるとこうなる「M3 CSL」の衝撃【21世紀スーパーカーFILE #022】 (2/2ページ)

軽量化だけでなくパワートレインとシャシーもパワーアップ

 フロントに搭載されるエンジンは、オリジナルのE46型M3に使用されるS54型直列6気筒DOHC24バルブがそのベースだ。このCSLでは吸排気システムのリニューアルや可変バルブタイミングシステム、VANOSの制御プログラミングの変更、また排気側のバルブデザインに改良を加えたことなどで、最高出力は360馬力とスタンダードなM3からさらに17馬力のエクストラを得ることになった。

 ミッションはこちらもすでにM3ではお馴染みだった6速MTベースのセミAT、「SMG II」だが、MはこのミッションにもCSLへの搭載にあたって、専用のプログラムを採用。シフトスピードの改善を図っている。

 シャシーの進化も想像する以上のものだった。専用の19インチ径ホイールからも、フットワークがさらに強化されていることは十分に想像できるところだったが、前後のサスペンションは専用のセッティングとなり、リヤのサスペンションアームには新たにアルミニウム製のパートも採用されている。中空のスタビライザーもこのCSL独自のものだ。

 実際にスタンダードなM3とCSLを乗り比べてみれば、ステアリングのギヤレシオがよりクイックになり、またステアリングホイール自体も軽量なものに変化していることに気づくだろう。

 よりサーキット走行にフォーカスしたともいえるCSLには、クルーズコントロール機構などは備わらないから、その操作に必要なスイッチがステアリングホイールからは消え去っているのだ。ブレーキもベンチレーテッド&ドリルドタイプの大径ディスクを備える強化型へと改められている。

 0-100km/h加速で4.9秒、そして最高速では250km/h(リミッター作動)という運動性能を記録したM3 CSLは、トータルで1383台が販売された。ちなみに選択が可能だったボディカラーは、シルバー・グレー・メタリックとブラック・サファイア・メタリックの2色のみ。発表時点でのドイツ本国での車両価格は約1100万円だった。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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