この記事をまとめると
■加速や減速を波のように繰り返すことを波状運転と呼ぶ
■急加速や急減速はクルマや同乗者にとってデメリットばかりだ
■波状運転を避けることで燃費向上や安全なドライブに繋がる
加減速はクルマにとっていいことなし!
波状運転とは、加減速を繰り返し、速度の上下があたかも波のように上がったり下がったりする運転をいうそうだ。たとえば、渋滞に近づいた状況では、前のクルマの走り方によって加減速することになるし、その速度幅は、時に大きく、ほぼ発進と停止の繰り返しとなる場合もある。
いずれにしても、一定速度で走るのとは逆の様子を波状運転という。そうした状況は経験していても、波状運転の言葉は知らなかった人も多いかもしれない。私もそのひとりだ。
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波状運転の弊害は、燃費が悪化することにある。また、エンジン車では排出ガス中の有害物質の濃度が高まること。さらに、速度差が大きくなれば追突事故に至る懸念もある。クルマは、発進のときにもっとも燃費が悪化する。おおよそ1~2トンある車体を動かすのだから、それには大きな力がいる。大きな力を出すには、大量のエネルギーが必要だ。しかし一度走り出してしまえば、勢いがついてそれほど大きな力を使わなくても走り続けられる。当然、燃費は改善される。
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波状運転では、何度も加減速を繰り返すことで、発進と停止の繰り返しほどではないにしても、燃費が悪化する。
排出ガスの浄化も、定められた条件で測定された数値を基に認可されるので、発進で燃料消費が多い場面では、有害物質の処理が間に合わない可能性がある。渋滞が頻発する道路周辺で、大気汚染による公害が起きやすいのはそのためだ。
渋滞で加減速を繰り返す状況では、加速しすぎてブレーキを踏んだり、車間距離が開きすぎたと思い、車間距離を詰めようとしたところで前のクルマが停車し、急ブレーキをかけることになったりと、速度差や加減速の繰り返しが事故につながりかねなくなる。
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波状運転のそうした悪影響を減らす第一は、車間距離にゆとりをもち、速度の上下差を少なくする走りだ。一定速度で走るのは難しくても、車間距離に余裕があれば、予測運転をしながらある程度安定した速度で走ることができる。
とはいえ、車間距離が開きすぎると、割り込みされるのではないかと懸念するのも人情だ。
一方で、多少の割り込みはやむを得ないと割り切る気もちのゆとりも大切だ。多くの場合、割り込みを繰り返す人は、まもなくまたほかの車線へ移っていくことが多いのではないか。なかには、間合いをはかり損ね、車線を変えるたびにどんどん後ろへ下がっていってしまうクルマを見かけることもある。波状運転の回避は、エンジン車だけでなく、電気自動車(EV)の電費を改善することにも役立つ。
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そもそもEVは、減速での回生を利用し、アクセルペダルだけで速度調節をしやすい。そのため比較的安定した速度で走れる。これは、渋滞のなかでも同様だ。
車間距離が開くことで割り込んでくるクルマがあっても、アクセルを戻すだけで減速できるので、減速しすぎることが少なくなる。もちろん、急に車間距離が縮まったらブレーキを踏む必要があるが、アクセルのワンペダル操作を活用することで、波状運転を軽減するのに役立つだろう。
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そして回生により発電することで、バッテリーに充電でき、電費を向上させ、より遠くまで走れるようになっていく。これは、エンジン車などにはないお得感だ。そして多少の割り込みにも寛容な気もちになりやすい。つまり、事故の可能性を下げるのにも効果的だ。
EVは、単に脱二酸化炭素へ向けた効用だけでなく、あらゆる場面において、エンジン車など(ハイブリッド車も含む)では想像できなかったよさがあるのである。