ランボルギーニ伝説のSUV「LM002」のワゴンモデル!? ブルネイ国王が作らせた世界で1台の「カロッツェリア・ディアマンテ」 (2/2ページ)

ランボルギーニから正式な車名を貰い受ける

 で、当然のように王様はLM002を1台手に入れたのですが、ノーマルでは満足することがないのもいつもどおり。もともとミリタリーテイストを気取っていたLM002はリヤのカーゴスペースを広めにとり、兵員輸送を見越した設計でした。ここを「ちゃんとしたスペースにしたい」と王様は考え、噂によると自らクルマをイタリアに運び、カロッツェリアの門をたたいたとされています。

 そこは元ビッザリーニのメカニックだったサルバトーレ・ディアマンテが営む「カロッツェリア・ディアマンテ」で、クセ強なビッザリーニ専門ショップにもち込むあたりさすが王様って感じです。もっとも、サルバトーレは喜んでエステートへとカスタムしたそうです。なにしろ、王様はビッザリーニも数台買ってくれましたからね。

 ディアマンテの仕事はピックアップエリアもハイルーフで覆い、インテリアをウッドとレザーでドレスアップ。ノーマルはアルミとFRP双方を駆使していますが、さすがビッザリーニのレストアで鍛えられただけあって、すべてアルミのたたき出しとされています。ただし、エンジンはどういうわけか5.2リッターV12、つまりクワトロバルボーレのまま。パワーボート用の7.0リッターに積み替える手もあったはずですが、どうやら王様はうっかり見過ごしていたのかもしれません。

 なお、このエステートモデルはLM002カロッツェリア・ディアマンテの名が正式にランボルギーニから認められています。サルバトーレはほかに2台のエステートを作ったものの、こちらは公認されていないという謎も残っているようです。

 また、王様は1万キロほど走らせたあとで、あっさり売却しています。そのあとのオーナー歴にはフォルクスワーゲンで辣腕をふるったピシェッツリーダーの名前も連なっているものの、あまねくタイヤ交換に難儀されて手放している模様。装着しているピレリのランフラットタイヤ「スコーピオン・ゼロ」は345/60R17という特殊なサイズであり、再生産されているものの1セットで5万ドルするなどと恐ろしい噂も流れています。

 近年、ディアマンテのエステートがオークションに出品されたものの、どうやら流れてしまった模様。前述のとおり、生産台数も少ないためにノーマルモデルですら1億円以上の値が付くのですから、ランボ公認のエステートであればその倍はいきそうなもの。それこそ、どこかの王様でないと買えないようなお値段となること間違いないでしょう。


この記事の画像ギャラリー

石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

愛車
三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
趣味
DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
マルチェロ・マストロヤンニ/ジャコ・パストリアス/岩城滉一

新着情報