2代目フリーランダーはプレミアム路線
その走りはオン・オフ両面で印象的だった。横置きエンジンベースのプラットフォームによって実現した軽快なハンドリングはコンパクトSUVらしいものである一方で、独自の4WDシステムによりオフロードでも抜群の走破性を発揮した。
ボディバリエーションも個性的だった。スタンダードな5ドアに加え、3ドアのハードトップとソフトトップ(ソフトバック)をラインアップ。都会的なスタイルながらも遊び心のあるデザインは、若い層や女性ユーザーを惹きつけ、欧州では数年にわたってベストセラー4WD車のひとつに数えられた。
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日本でも295万円からという価格が設定され、「手が届くランドローバー」としてブランドの敷居を一気に下げた功績は計り知れない。
そんな「フリーランダー」は、2006年に2代目へと進化を遂げる。日本や欧州では「フリーランダー2」、北米では「LR2」と呼ばれたこのモデルは、初代のカジュアルな路線から一転、上級モデルであるレンジローバーに準ずる「プレミアム性」を前面に打ち出したモデルにキャラ変した。
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日本仕様のパワートレインとして選ばれたのは、ボルボの3.2リッター直6で、それを横置き。このコンパクトなボディに直6を積むという贅沢なパッケージングは、滑らかな回転フィールと余裕のパワーをもたらし、高速巡航時の静粛性は先代とは比較にならないほどに向上していた。
そして、2代目の最大の武器となったのが「テレインレスポンス」の採用だ。 これは、ダイヤルひとつで路面状況に合わせた最適な駆動制御を選択できるシステムで、誰でも簡単に熟練者のようなオフロード走行ができることを実現した。これによって「フリーランダー2」は相変わらずホンモノのランドローバーであることを証明している。
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後期型では、パワートレインを2リッター直4ターボへとダウンサイジング。効率性と軽快なハンドリングに磨きがかるとともに、インテリアの質感も大幅に高まり、メリディアン社製オーディオシステムを採用するなど、現在のプレミアムSUVに通じる装備の充実化が図られている。
こうしてブランドの発展に大きく貢献した「フリーランダー」であるが、2014年に惜しまれつつも生産を終了。その後継として登場したのは「フリーランダー3」ではなく、ディスカバリースポーツであり、「フリーランダー」の歴史はいったん幕を下ろすこととなった。
このように、改めて「フリーランダー」を振り返ると、いかに先見性に富んでいたモデルであったかがよくわかる。そんな「フリーランダー」が、新ブランドとして展開されるという。ラインアップされるモデルもまた、ランドローバーの新たな魅力を提案してくれることだろう。まだ見ぬ「フリーランダー」の新モデルの日本導入にも期待したい。