移動可能な小型ディスプレイが4つ並ぶ見たこともないインテリア
一方、インテリアにおいても見どころは多い。とくに注目すべきは、昨今の高級SUVやEVで採用される大型タッチスクリーンへのアンチテーゼともいえるインターフェイスだ。主要な操作系は大型の物理ノブとボタンで構成され、グローブをしたままでも直感的に操作できるようデザインされている。
ダッシュボードには4枚の小型ディスプレイがレール上にレイアウトされる。これは、運転者や同乗者が横方向にスライドして使いやすい位置に調整することが可能だ。
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さらに、トレイルでのランチや車内での作業に使える折りたたみ式トレイテーブル、耐久性素材を使ったグラブハンドル、リアルタイムでオフロードの走行ルートをガイドするソフトウェア駆動のオフロード・ガイダンスシステムなど、アウトドアを意識した機能が随所に盛り込まれているのも見逃せないところ。大型ヘッドアップディスプレイも採用されており、視線を落とさずに走行情報を確認可能だ。
さて、ヒョンデ・ボルダーコンセプトが狙う本格派クロカンとミッドサイズトラックの市場は、冒頭に列記したように強力なライバルがひしめいている。ヒョンデが勝機を見出すとしたら、新規顧客の獲得しかないかもしれない。ボルダーは従来のユーザーだけでなく、アウトドア志向の若者やSUVユーザーを取り込むことを狙う。
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開発もデザインも生産もすべてアメリカで行う方針を明言しており、「アメリカのためのヒョンデ」を打ち出している点も興味深い。
長年にわたってボディオンフレームのクロカンSUVとピックアップトラックはアメリカ製、もしくは本場のクルマが市場を独占してきた。そこにヒョンデは真正面から挑戦状を叩きつけた。ラダーフレーム、37インチのマッドタイヤ、物理スイッチへの回帰、そしてアメリカ現地製造の宣言など、市場参入への本気度の高さがうかがい知れる。ヒョンデのクロカンSUVとピックアップトラックが、アメリカの大地を走る日が来るのが楽しみだ。