映画みたいに「変形するクルマ」って憧れる! でも現実で考えると法的にはアリ?

この記事をまとめると

■コンセプトカーとして形が変形するクルマが過去に発表されている

■実際にボディの形状が変わるクルマがこれまでに市販されている

■軽微な変更であれば構造変更が不要なのでその範囲の変形なら問題ない場合が多い

形が変わるクルマは法規上乗っても大丈夫?

 クルマの形が変わる……というモデルはコンセプトカーで見かけることがあります。このような可変式のクルマは合法なのでしょうか。今回は、クルマのカタチが変わるモデルは日本の道路(公道)で乗ることができるのか考察します。

クルマの形が変わる!? さまざまな機能を備える最新技術を搭載するモデルたち

 じつはマクラーレンやBMWなど、カタチが変わるクルマは実際に存在しています。たとえばマクラーレン W1は、レースモードにすると、後方に300mm伸びる「マクラーレン アクティブ ロングテール」を備えています。そのほかにも、クルマの姿やカタチが変わるというクルマとして、こちらは未販売ですが、ボディが布で覆われたBMW GINA(ジーナ)がありました。

 また、低速時はボディの一部として格納されているものの、速度が上がると展開する可変式リヤウイングもカタチが変わるクルマのひとつといえるかもしれません。では、これらのモデルは、日本の道路で乗ることができるのでしょうか。

可変式のパーツを備えるクルマに乗ることはできる?

 結論からお伝えすると、可変式リヤウイング付きのクルマが一般に販売されていることからも、可変する(カタチが変わる)クルマを日本で乗ることはできるといえるでしょう。ただし当然ながら、保安基準を満たしているということが条件となります。

 そのため、安全性が低いクルマや危険を生じさせる恐れがあるクルマなど、保安基準に適合しない場合は、日本の道路(公道)で乗ることができません。

 ちなみに、全長・全幅・全高、乗車定員、最大積載量、車体の形状、原動機の型式、燃料の種類、用途などが変わる改造をしたときは、構造等変更検査を受けなければなりません。

 なお、パーツのあと付けなどによる軽微な変更となる場合は、構造変更の検査を受ける必要はありません。構造変更の手続きが不要な軽微な変更に該当する条件は次のとおりです。

【小型自動車・軽自動車】

・長さ:±3cm
・幅:±2cm
・高さ:±4cm
・重量:±50kg

【普通自動車・大型特殊自動車】

・長さ:±3cm
・幅:±2cm
・高さ:±4cm
・重量:±100kg

 また、指定する自動車部品(指定部品)を溶接またはリベット以外の取り付け方法により装着した場合も軽微な変更となるため、構造変更の手続きは不要です。

 ただし、軽微な変更であっても、大前提として道路運送車両の保安基準に適合していなければなりません。そのため、装着するパーツが保安基準に適合しているかしっかりと確認してから取り付けるようにしましょう。

 ちなみに例外的な機能をもつマクラーレンW1に関しては、公道走行モードが本来のサイズで、レースモードのサイズで車検証は登録されていないので、車検は公道走行モードの状態で通す必要があるそうです。

形が変わるクルマに乗るには保安基準を満たしていなければならない

 速度に応じて展開するリヤスポイラーなどを備えるクルマが日本で販売されていることからも、可変式の(カタチが変わる)クルマに乗ることができるといえるでしょう。

 ただし、前述したとおり、可変式のパーツを備えるクルマを含め、カタチが変わるクルマを日本で乗るためには、保安基準を満たしていなければなりません。そのため、大幅にカタチが変わるクルマが保安基準に適合するかは、そのほかの条件を含めて総合的に判断されることとなります。

 今後、走行安定性や安全性の向上などを目的とした可変式のクルマが誕生したり販売される動きが加速したりすれば、保安基準の要件が変更され、日本でも乗ることができるようになるかもしれません。


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齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

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