この記事をまとめると
■信号のない横断歩道では歩行者優先が大原則となっている
■歩行者が横断歩道を渡る意思を示していなければ違反にならない場合もある
■ドラレコ映像や証言が違反取り消しの決め手になることもある
証拠が残っていれば違反取り消しにもなる歩行者の優先
信号のない横断歩道を通過しようとしたとき、渡りそうな人がいる場合は、一時停止をして進路を譲らなければなりません。では、歩行者が道を譲ってくれた場合は、そのまま通過しても違反とならないのでしょうか。この記事では、横断歩道を渡る意思がないと歩行者が示したときに交通違反になるのか解説します。
横断歩道を渡ろうとしている人がいるときは歩行者が優先
道路交通法 第38条(横断歩道等における歩行者等の優先)には、横断しようとする歩行者等がいないことが明らかではない場合を除き、クルマはすぐに止まれる速度で通過しなければならないと定められています。
横断歩道を通過する車両画像はこちら
つまり、信号のない横断歩道を渡ろうとしている人がいる場合は、一時停止をして歩行者を優先させなければならないということです。そのため、横断歩道をクルマで通過するとき、その横断歩道付近に人がいる場合は速度を落とし、必要に応じて一時停止をして歩行者が渡るかどうかを確認しなければなりません。
もし、横断しようとしている人がいるにもかかわらず、横断歩道を通過してしまった場合は交通違反として取り締まられます。取り締まられたときの罰則等は次のとおりです。
■横断歩道等における歩行者等の優先
・罰則:3ヶ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金等
・反則金:大型車1万2000円、普通車9000円、二輪車7000円、原付6000円、自転車6000円
・基礎点数:2点
交通違反の青切符画像はこちら
では、歩行者が横断歩道を渡る意思がないと示した場合、この違反は適用されるのでしょうか。
歩行者が横断歩道を渡る意思がないと示したときは違反にならない?
横断歩道の直前、または、その付近に人がいるものの、歩行者がその横断歩道を渡る意思がないと示した場合は、横断歩行者等妨害等にはなりません。
しかし、その場に警察がいた場合、横断しようとする歩行者の進路を妨害したとして取り締まられる可能性があります。このような場合、歩行者が渡る意思がないと示しているのに、取り締まられるのは納得できないという運転者も多いでしょう。
取り締まりをする警察官画像はこちら
もし、このときに歩行者が渡る意思がないことを示したと証言してくれたり、歩行者が道を譲っている客観的な証拠(ドライブレコーダーの映像など)が残っていたりすれば、違反が取り消されることもあります。実際に、弁護士を通じて違反が取り消された事例があることからも、客観的な証拠や証言を残しておくことが重要です。
交通事故のときの証拠だけでなく、不適切な交通違反の取り締まりを防止するためにも、クルマにはドライブレコーダーを取り付けておくことをおすすめします。
ドライブレコーダー画像はこちら
基本的なルールを守るだけでなく法律を味方につけておくことが大切
不適切な交通違反で取り締まりを受けたとき、重要なのは違反の取り締まりに対して反論することではなく、法律を味方につけて説得することです。今回の事例(歩行者が渡る意思がないと示したのに横断者の妨害として取り締まられた)のようなことにならないようにするためにも、道路交通法をはじめとする法律の基礎知識や考え方および捉え方を理解しておくことが大切だといえるでしょう。
法律を味方につければ、安全運転ができるようになるだけでなく、もしものときに役立ちます。いい換えると、法律を味方につけておくことで、自分自身を守ることができるということです。もしものときのためにも、正しい法律の知識の習得と客観的な証拠(ドライブレコーダーなど)を揃えて、不正な取り締まりの際に説得できるようにしておきましょう。