パガーニが贈る最新マシンはその名も「桃源郷」! 世界でたった229人だけが辿り着ける「ウトピア」の世界とは (2/2ページ)

オラチオ・パガーニのデザイン哲学とエンジニアリングを凝縮

 リヤサブフレーム上に搭載されるエンジンは、これまでのパガーニ車と変わらず、メルセデスAMGから供給を受ける6リッターのV型12気筒ツインターボ。最高出力と最大トルクは、それぞれ864馬力、1100Nmと発表されている。もちろんこのスペックは前作のウアイラを大きく上まわるもの。最高出力で130馬力、最大トルクでは100Nmの強化という計算になる。組み合わされるミッションはXtrac製の7速AMT(オートメーテッド・マニュアル・トランスミッション)もしくはオーソドックスな7速MT。デファレンシャルは電子制御方式で、駆動方式はもちろんRWDとなる。

 前後のダブルウイッシュボーン形式のサスペンションはインボード式で、ここでもやはり鍛造アルミニウムを使用するなど軽量化のための策は怠っていない。このシステムはゾンダのサーキット走行車として開発された「ゾンダR」から継承されてきた技術だが、サーキットユースはもちろんのこと、日常のロードユースにおいても快適な乗り心地を演出するセッティングに仕上げられているとパガーニは説明している。

 見るからにモダンな、そして高性能な印象を受けるエクステリアをもつウトピアだが、インテリアではそれにクラシカルな雰囲気も加わる。その絶妙なバランス感と作り込みはパガーニ車の特長であり、またカスタマーをパガーニの世界へと没入させる大きな理由ともなっている。

 ウトピアがミラノでワールドプレミアされたときには、オラチオが作曲したというオペラの楽曲が、彼自身のピアノ演奏によって披露されたというが、そのショートバージョンはウトピアのドライブを終えてメインスイッチをオフにするとキャビンに流れる演出が施されている。それをいつでも自由に聴くことができるのは、前でも触れたとおり99人のクーペと130人のロードスターのオーナーのみだ。

 小さなスイッチのみならず、ボルトのひとつひとつに至るまで、そのすべてをデザインするというオラチオ・パガーニ。ウトピアは彼にとってもまさに自由に、そして一流のデザイナーとエンジニアとしての才能をもって生み出した究極作にほかならないのだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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趣味
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好きな有名人
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