「受注停止だらけで売るモノがない……」それでもトヨタが新車販売で一強状態を続けられる「圧倒的な販売力」と「高い再販価値」 (2/2ページ)

登録車市場はほぼトヨタが独占

 登録車トップはヤリスクロスも含むヤリスシリーズとなるが、単月締めでもここのところの鉄板となっている。トヨタは高収益車種となるアルファードを月販平均で7300台ほど販売してしまうのだから、販売台数だけではない全面的なトヨタ1強が揺るぐことは当分ないだろう。インバウンド向け送迎サービス、役員送迎などの業務用需要が下支えしていることも販売台数を安定化させているように見え、この傾向は新型エルグランドが登場してもほぼ不変なものになるのではないかと筆者は考えている。

 トヨタ系ディーラーのセールスマンからは、新規受注停止ばかりで売るクルマがないとよく聞く。しかし登録車のみでの販売ランキングをみると、トップ10内はほぼトヨタ車となっている。まるで手品のような話でもあるが、販売環境がよくなくてもトヨタ1強状態を形成してしまうのは、販売力の高さが物語っている。

 単月締めだけではなく、暦年締め上半期でも日産車の販売苦戦が目立っている。ルークス、ノート、セレナが稼ぎ頭なのだが、好調を維持しているのはルークスのみ。ノートもセレナも2026暦年締め上半期の月販平均台数は6000台を下まわっており、稼ぎ頭としては深刻な状況が続いている。

 単一車種ではN-BOXの販売トップ維持、ブランド別で見ればトヨタの販売一強状況が、単月締めでも上半期、年間販売締めでも常態化している。この傾向を強く支えているひとつの要因に、再販価値の高さがある。N-BOXは初代の中古車でも販売価格として70万円といったような高値がつくのも不思議ではない状況となっている。トヨタ車は全般的に、海外でも日本で使われていた中古車の人気が高く、それも手伝って再販価値も全般的に高めに推移している。

「そんなことを気にしてクルマを買うのか」という声もあるが、世界的にトヨタ車が支持される背景には、品質がよく、壊れにくく、そしてそれに裏打ちされた再販価値の高さがある。さまざまなことが重なり、生活の厳しさが目立つなかにあってはコスパのよい買いものがより重視されているのは、新車販売の世界でも同じように見える。

2026暦年締め上半期新車販売ランキング30

1位 ホンダ N-BOX:10万2419台

2位 スズキ・スペーシア:8万3229台

3位 トヨタ・ヤリス:7万2236台

4位 ダイハツ・ムーヴ:6万3272台

5位 トヨタ・シエンタ:6万2805台

6位 トヨタ・カローラ:6万2778台

7位 ダイハツ・タント:6万2419台

8位 トヨタ・ライズ:6万1946台

9位 日産 ルークス:5万3173台

10位 トヨタ・ルーミー:5万2342台

11位 ホンダ・フリード:4万8303台

12位 スズキ・ハスラー:4万7004台

13位 トヨタ・ヴォクシー:4万6813台

14位 トヨタ・アルファード:4万3819台

15位 トヨタ・ノア:4万2488台

16位 ホンダ・ヴェゼル:3万7133台

17位 日産 ノート:3万5867台

18位 トヨタ・アクア:3万5137台

19位 日産 セレナ:3万4598台

20位 ホンダ・ステップワゴン:3万2780台

21位 三菱 デリカミニ/eK:3万2415台

22位 スズキ・ジムニー(シエラ&ノマド):3万2316台

23位 スズキ・ワゴンR:3万2160台

24位 トヨタ・ランドクルーザー:3万1146台

25位 ダイハツ・ミラ:2万9385台

26位 トヨタ RAV4:2万9222台

27位 スズキ・ソリオ:2万8596台

28位 トヨタ・プリウス:2万6943台

29位 トヨタ・ハリアー:2万5790台

30位 スズキ・アルト:2万5742台


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