車両火災は誰にでも起こりうる! JAFに聞く車両火災の原因と火が出たときの正解とは (2/2ページ)

もし出火した場合はまずは避難が最優先

──クルマの発火物といえばバッテリーが思い浮かびますが、注意すべきことはありますか?

「タバコを吸いながらエンジンルームを見る、といった行為は絶対に避けていただきたいです。バッテリーからは微量ですが水素ガスが発生しているからです。精製水を補充するタイプのバッテリーでは、液量が減ると極板が露出し、内部で火花が出やすくなります。その火花が水素ガスに引火する可能性もあります。あとはバッテリーの取り付け金具の緩みですね。プラス側のカバーが外れた状態で金具が触れるとショートする危険性があります」

──冠水したクルマも発火の危険があるそうですが、どうして濡れたクルマが燃えるのですか?

「冠水したクルマ、とくに海水をかぶった場合は注意が必要です。海水には塩分が含まれていて電気を通しやすいんですね。そのまま放置するとショートして発火することがあります。実際、東日本大震災では冠水した車両が後日、発火した事例もあったと見られています。海水に限らず、完全に水没した場合はバッテリーのマイナスターミナルを外しておくことを忘れないでください」

──もし実際に煙が出ているのに気づいたら、どういう対処が望ましいですか?

「煙が出ている、あるいは火が見えている場合は非常に危険です。ご自身で消火しようとしないほうがいいですね。ご自身で対応できるのは、シートにタバコの火を落としてしまった、といった軽微なケースまででしょう。エンジンルームから火が出ている場合、ボンネットを開けるのは危険です。まずは安全な場所へ避難することが最優先です」

──備えておくと安心なアイテムはありますか?

「1.5リットル程度のペットボトルの水を積んでおくと、例えば配線がショートしているといった初期消火の応急措置には使えます」

──車両火災が発生した場合、JAFの対応範囲は?

「火災車両の応急修理は不可能な場合がありますが、タイヤが前輪または後輪2本のみの状態であっても搬送可能な場合もあり(注:状況によります)、修理工場やディーラーへ搬送することができます。完全に焼失し、フレームのみになっている場合はJAFのサービスカーでは対応が難しくなります」

──JAFでは車両火災の防止のため、どのような活動をされていますか?

「JAFのホームページで、車両火災発生時の対応について注意喚起を行っています。また、会報誌『JAF Mate』や『JAF Mate Online』などでも情報発信を続けています。交通安全啓発活動の一環として日常点検やマイカー点検の重要性もお伝えしています。こうした取り組みが予防につながると考えています」

──誰でもできる火災予防の方法を教えてください。

「火災を含め、すべてのトラブル防止の基本は取扱説明書を読むことです。技術の進歩によってトラブルは起きにくくなっていますが、記載され
た内容を守らなければ万が一のときに困ります。そして、日常点検が重要です。JAFでは『日常点検15項目』を推奨していますが、そのなかから車両火災を防ぐ4つのポイントを紹介します。参考にしてみてください」

※本記事は雑誌「CARトップ2026年4月号」の記事を再構成して掲載しています


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