ライバルと比べても説得力のある内容
一充電航続距離は650km。東京〜日光を往復した試乗組もあるそうだが、バッテリー残量は余裕だという。東京都内の荒れた路面、首都高速を含む高速走行での乗り味の滑らかさは、俗に毛足の長い絨毯を倒しながら歩む足裏の感覚のようで、それはそれは高品位。
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充電は10%~80%まではCHAdeMO 350kWなら22分。現実的な50kWは89分。AC充電は15A (家庭用は3Aか6A) で89分。BEVは充電器の性能と、置かれている施設の数がまだまだ課題だ。
電費に話を戻すと、走行中に気づくと空走=コースティングしていて、電費を抑えること、つまり航続距離を延ばすことに深く関係する。車重2.7トンに加速して勢いがつくと、慣性と惰性でなかなか減速しない。駆動系の回転抵抗の少なさももちろん関係する。それをスーッと靴紐を締め上げるかの如く無段階に減速するブレーキ力の利き味のスムースさ、ペダルの踏力に応じたストッピングパワーの強力さはタフな印象。止まりすぎるほどなので、発熱して制動力の変化など感じられる域には到達しない日本の低中速走行では、ただただ余裕でしかない。
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この20年近く、ボルボユーザーを続けてきた筆者だが、唯一気に入らない点を述べるとすれば、それはドライバーの操作する自由を制限する事だ。それは年々強まり、同じモデルでも年式が変わるとマニュアルで操作できる幅が狭くなる。たとえばステアリングからマニュアル操作の為のパドルを廃止してしまう。
ボルボの最新BEVは回生による減速度合い(エンジンブレーキを変速して強める感覚)の調整、変化を固定でしか選べない。その可変設定はセンターディスプレイからワンタップで行えるものの、走行中にその操作をするほうがよほど危険につながると思うのだが、ボルボは頑なに変えない。裏返せば安全を売りにするメーカーであるボルボが、長年のあらゆる経験から「こうだ」と思うことはユーザーにどういわれても変えない、変わらない信念があるということで、信頼がおけるといえばそうかも知れない。
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ボルボは時代に流されない独自性がある。デザインを見てもそうで、流行りに乗らない。そこが大人のユーザーに支えられる理由は、それが若い世代にもようやく伝わって来た事を感じられるようになった今日このごろ。今日の試乗車であるEX90 Ultraツインモーターの価格は約1400万円。ライバル各社からするとお安い、という話もある。
