傷を黙って返却は最悪の選択
冬場のうっかりに要注意! 【灯油の運搬】
冬場に注意したいのが、ファンヒーター用などの「灯油(ポリタンク)」を車載して運ぶ行為だ。
灯油は消防法上の危険物に該当するだけでなく、万が一車内でこぼれたり揮発したりした場合、強烈な刺激臭と油分がフロアマットや内装に染み付き、通常のルームクリーニングでは絶対に除去できなくなる。最悪の場合、内装材やシートの全面張り替えが必要となり、数十万円規模の損害賠償に発展することも。
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灯油の積載が発覚した場合も、例外なく一発退会や高額ペナルティの対象となる。冬場の給油はガソリンスタンドの配達サービスを利用するか、徒歩・自転車などで慎重に運ぶべきであり、カーシェアを足代わりに使ってはならないのだ。
傷がついたら必ずその場で連絡! 【事故・破損の無申告】
電柱に軽くバンパーを擦った、縁石にホイールをガリッと当ててしまった。自損事故や軽微な接触を起こした際、「大した傷じゃないから」「怒られるのが怖いから」とコールセンターに連絡せず、そのまま返却してしまうケースがある。これはかなりの悪手だ。
カーシェア各社は、事故や車両破損が発生した際に「警察への届出」と「サポートセンターへの即時連絡」を義務付けている。正しく申告していれば、加入している免責補償制度や保険によって自己負担なし、あるいは数万円程度のNOC(ノン・オペレーション・チャージ)で済むことが大半だ。
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だが無申告で立ち去り、次以降の利用者の点検や運営側の巡回・調査によって傷が発覚した場合、保険や補償の適用はすべて打ち切られる。そして修理費用の全額請求に加え、悪質な隠蔽行為とみなされて会員資格は即座に剥奪される。傷をつけてしまったときは、その場で正直に連絡を入れることが、自分を守る唯一の手段なのだ。
次の人が乗れなくなる! 【無断延長と放置・乗り捨て】
「前の予定が押して返却時間に間に合わない」という場合、後ろの予約が入っていなければ、アプリや車載ナビから延長手続きを行えばとくに問題はない。だが次の会員の予約がすでに入っているにもかかわらず、手続きをせずに無断で時間を超過して使い続ける行為はきわめて悪質とされる。
無断延長に対しては通常の利用料金の倍額以上のペナルティが設定されているほか、度重なる遅延や無断での乗り捨て行為は、即座に会員資格停止・取消のトリガーとなる。
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カーシェアは、窓口での対面チェックがない「無人サービス」だからこそ、システムと信用によって成り立っている。
近年のカーシェア車両は、GPSによる緻密な走行・挙動データの記録はもちろん、車載デバイスによる利用状況のセンシング、そしてなにより「次に乗る会員の厳しい目線と通報システム」によって、不正行為のほぼすべてが白日の下に晒される仕組みになっている。そのため「車内にカメラがついているわけじゃないし、バレないだろう」という浅はかな考えは、完全に捨てたほうがいい。
今回挙げた禁止事項は、どれも「安全を担保する」という観点からすれば、ごく当たり前のマナーばかりだ。便利な共有インフラを長く快適に使い続けるためにも、約款の重みを正しく理解し、節度あるドライバーとしてスマートにカーシェアを使いこなしたいものである。