この記事をまとめると
■日本のBセグSUV市場にシトロエンがC3エアクロス・ハイブリッドを投入した
■C3エアクロス・ハイブリッドはBセグSUVなのに3列シート7人乗りを実現している
■シトロエンらしい極上の乗り心地で黒船級の実力をもっていた
シトロエンが激戦区に投じたのは7人乗のBセグSUV
トヨタのヤリス・クロス、日産のキックス、ホンダのヴェゼルにWR-V、マツダCX-3、スズキ・フロンクス、それにトヨタのライズにダイハツのロッキーにスバルのレックスという3姉妹もここに入れてもいいだろうし、忘れちゃいけないレクサスLBXもそうだ。日本のBセグメントSUVは、まさに激戦区だ。そして、どれもが押し並べてデキがいい。
そこにまざまな個性をもったインポートBセグSUVが戦いを挑むかたちになってるわけだが、2026年の夏、そこに大きな一石を投じるモデルがフランスからやってきた。このカテゴリーでは日本車が圧倒的に強いから必ずしもチャンピオンにはなれないかもしれないけど、それでも「このクルマじゃなきゃ!」というユーザーを間違いなく生み出すようなモデルが。
ヨーロッパや日本では第2世代に数えられる、最新のシトロエンC3エアクロス・ハイブリッド、である。実車を見て、触れて、走らせて、これは唯一無二の存在だな……と。
シトロエンC3エアクロス・ハイブリッドのフロントスタイリング画像はこちら
C3エアクロスは、いうまでもなくハッチバックのC3をベースに開発された小さなSUVで、共通項は多い。プラットフォームは熟成が進んだ従来のCMPをさらに進化させつつ次世代型のSTLAスモールの考え方や技術を合わせ込んで作られた、エントリークラス向けの”スマートカー・プラットフォーム”。
日本向けのパワートレインは、ステランティスグループのいまやメインといえる、1.2リッター直列3気筒ターボ+48Vモーター。2022年のコンセプトカー、”オリ”でお披露目されたシトロエン最新のデザイン言語を導入する顔つきや直線基調で構成されるフォルムも、じつによく似てる。
シトロエンC3エアクロス・ハイブリッドのエンジン画像はこちら
決定的な違いは何かといえば、C3エアクロスには3列目のシートが備わり、7人乗りとなってることだ。ボディサイズは全長4410mm×全幅1790mm×全高1660mm、ホイールベース2670mmで、C3よりそれぞれ395mm、35mm、70mm、130mm拡大されてるわけだが、それでも十分にコンパクトといえるこの寸法のなかに3列目のシートをレイアウトしてるのだ。僕の知る限り、Bセグ以下のSUVで3列目のシートをもつモデルなど、ほかには存在しない。
シトロエンC3エアクロス・ハイブリッドのサードシート画像はこちら
もっとも3列目のシートは、さすがに大人がゆったり座れるようなものとは言えない。座面の長さはおよそ45mmほどと2列目と同じくらいあるから尻の収まりは悪くないのだけど、2列目シートの下に爪先を入れて体育座りのような姿勢を強いられるし、それでも膝は2列目のシートバックに触れてしまいがち。子どもなら座っていられるかもしれないが、大人の長時間移動にはキツイ。
そのうえ3列目を畳めばおよそ330リットルとなる荷室容量も立ち上げた状態ではおよそ40リットルで、スーパーマーケットで買った食材などを収めるのがせいぜい、という程度だ。しかも、2列目がダブルフォールディング機構であるとはいえ、3列目にアクセスしやすいかしにくいかといわれたら、あきらかにしにくい。ちょっとばかりムリヤリなレイアウトなのだ。
シトロエンC3エアクロス・ハイブリッドのラゲッジ画像はこちら
が、あるのとないのとでは大違い。3列目シートがあることで利便性は大きく異なるし、楽しさだって大きく広がる。仲間と4人乗りで遊びに行った先で友達3人を拾ってちょっとそこまでご飯を食べに行くなんて芸当は、他のBセグSUVには望めないのだ。
2列目と3列目をすべて折りたためば荷室はおよそ1570リットルまで拡大されるから、ふたり乗り+キャンプ道具一式で自然のなかに分け入っていくことだってできる。最低地上高は200mmを越えてるというから、そうした遊び方にも十分にこたえてくれるわけだ。