2027年度から館山自動車道で実証実験開始
とはいえ、日本の大動脈である高速道路に特殊なシステムを埋め込むとなれば、工事の難易度やコストが莫大なものとなることは明らか。その点について、大成ロテックの担当者は「既存の道路に敷設する場合、現在のアスファルト舗装を機械で切削(削り取り)し、そこに給電ユニットを設置して速硬性のモルタルで固定します。そして最後に、上から通常のアスファルトを被せて舗装します」と、非常に現実的な施工手順を明かしてくれた。既存舗装の切削・埋設施工に対応したことで、通常の道路更新工事の延長線上として迅速な施工が可能だという。
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耐久性についても抜かりはない。車両総重量20トンクラスの大型車が長期間走行することを想定し、すでにユニットおよび舗装構造の強度検証を重ね、大型車が100万回通過したことに相当する厳しい輪荷重耐圧試験をクリアしており、実際の道路環境に耐えうる堅牢性が担保されているとのことだ。
また、路面から高電圧の電磁波が出るとなれば、人体や医療機器、漏電に対する安全性が気になるところだが、これについても「車両側と道路側で通信が確立された瞬間のみ給電を開始する仕組みです。人や対応していないガソリン車が給電ユニットの上に止まっても、通電することは一切ありません」と、安全対策も徹底されていることが強調された。
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今後のロードマップも明確に示された。まずは2026年末より、福島県田村市にある大成建設グループの施設(T-FIELD/TAMURA)に試験走行路を構築し、実写を用いた100万輪(49kN換算輪数)の載荷走行試験の実施や、高出力給電性能、漏えい電磁界対策などの検証を本格化させる。
そして2027年度以降には、NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)が実施する、館山自動車道(千葉県)での走行中無線給電技術の実証実験「館山プロジェクト」にいよいよ参画する予定だ。
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発表会のプレゼンテーションにて、ホンダの開発責任者は「この技術の社会実装はホンダ1社だけで成し遂げられるものではありません。さまざまな分野の皆さまと共創しながら進めていきたいと考えております」と締めくくった。
道路インフラそのものを変革しようとするこの壮大なプロジェクト。自動車メーカーとゼネコンがタッグを組んで開発される”次世代の道”が、日本のEV普及の切り札になるかもしれない。