壊れたクルマの救世主! 目にするだけでなかなか触れる機会のない「積載車」に乗ってみた!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■車両を運搬するためのトラックが積載車だ

■筆者は積載車に乗る機会を得た

■運転や積載のしかたについて解説する

荷台を下ろすとエンジンとミッションが丸見えに

 筆者が積載車を運転する機会が多かったのは、はるか昔にハコ車のレースをやっていたからだ。当時はあまり深く考えずに積載車を運転していたが、ある日、友人のクルマのエンジンがかからなくなり、積載車で乗りつけたところ「カッコイイ!」といわれたのはいい思い出だ。

 そんな出来事からだいぶ時間は経過したが、いまでも年に1回くらいは積載車に乗る機会がある。そして、視界の高い運転席に乗るといつも気もちはトラック野郎なのである。しかし、普通なら積載車を運転する機会はそうそうないはずだから、ぜひ積載車の素晴らしい機能を紹介したいと思うに至った。そこで、知り合いのクルマ屋に頼み込んで、積載車を使わせてもらうことにした。

 今回使った積載車はトヨタ・ダイナ。荷台がフラットになる通称「ベタ降り」と呼ばれるタイプだ。積載車のなかには荷台がフラットにならず、ある程度の傾斜が付いたままのものもあるが、これだと車高が低いクルマを乗せるときにフロントバンパーやマフラーエンドが荷台に当たってしまうので、フルフラットになる方が使い勝手がいいのだ。もちろん、荷台の操作はリモコンとスイッチの両方で行なえる。

 いざ運転席に乗り込むと、まずは大きなステアリングが目に飛び込んでくる。乗用車にはない大きさと、水平具合が「トラックを運転してるぜ!」という気にさせてくれる。もちろん、3ペダルのマニュアルミッション。いろいろなものが雑然としているのが、クルマ屋のトラックらしい。

 ちなみにだが、このトラックの見どころのひとつがレカロシート。オーナーに聞いて初めて知ったのだが、シートもシートレールもダイナ用のもので、腰が深く沈む普通のバケットシートとはひと味違うらしい。そう言われてよく見ると、たしかに座面がフラットだ。これで長距離の運転がかなりラクになったそうだ。

 ではさっそく、荷台部分を降ろしてみよう。荷台がレールの上を後方に向かってスライドしていくのだが、テールランプが取り付けられているローラー部分で地面との接点を支えているのだ。これはなかなか見ることができない場面といえるだろう。荷台をすべて降ろすと丸見えになるキャビンの後方のエンジンとミッション。これもまた積載車ならではの光景だ。


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