ガルウイングのマイクロバスって……個人のヤンチャカスタムかと思ったらメーカーが作ってたの? 大マジでセレブに愛された「モークMSV」にやっぱりアメリカってスゲー! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■モークMSVはガルウイングタイプのドアをもつマイクロバス

■消防車の架装を行っていたモーク・スペシャリティ・ヴィークルズにより製造された

■モークは1999年に100台あまりを生産したところで廃業してしまった

FRPボディにガルウイングドアのマイクロバス

 キャンピングカーをはじめマイクロバスやコーチ車両のカスタムメイドにかけてはアメリカがダントツで優れていること、異論の余地はないかと。国土の広さに比例して道路環境が大らかということもあり、独自の進化を遂げているのでしょう。すると、なかには日本人からしたら目を疑うようなモデルもあり、いったいどんな人が乗っているのだろうと想像がふくらむもの。

 今回ご紹介するのは小規模生産のマイクロバスながら、ガルウイングドアを装備したモークMSV。じつはアメリカの有名人御用達のビリオネアバスなのです。

 正式名モーク・スペシャリティ・ヴィークルズは、クルマのカスタムを本業としていたアンディ・モークによって創立されたカスタムバスメーカー。そもそもモーク氏は消防車の架装やカスタムからスタートしたとのことで、大型ラダーフレーム車は得意中の得意。また、MSVのボディはFRPで作られていますが、これも消防車のカスタムで身につけた技術とされています。

 1996年に生産が始まったモークMSVは、全長7.6m、車高2.4mと日本でいうところのマイクロバスと似たような車格。ですが、車幅は2.4mとなり、さすがにアメリカンサイズ。また、低床パッケージを選べば、車内は約2mの天高を確保できたといいますから、大柄なアメリカ人でも余裕の広さが確保できるはず。

 シャシーは前述のとおりラダーフレームで、炭素鋼、あるいはステンレスで構成。ここにGM製7.4リッターV8、またはカミンズ製5.9リッターディーゼルを搭載し、いずれもトラック用トランスミッションを採用しています。アメリカ製バスの一般的な手法で、馬力やスピードはともかく、丈夫で信頼性の高いパッケージに違いありません。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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