この記事をまとめると
■上海モーターショーでワールドプレミアされた新型レクサスESがカッコいいと評判だ
■カッコよさの理由のひとつとして伸びやかなボディサイズが挙げられる
■LSが存続するとなると高級レベルが従来よりさらに高まる超高級路線になることも考えられる
伸びやかなボディサイズで流麗スタイルを実現
「こんなカッコいいセダンだったら、買ってもいいかも。でも……」そんな声が、日本のユーザーの間から聞こえてきているのが、新型レクサス「ES」だ。
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レクサスが4月に開催された中国・上海モーターショーでワールドプレミアした。
カッコよさの理由のひとつが、ボディサイズにある。全長がなんと5140mmと5m越え、全幅は1920mmもあり、日本の立体駐車場では受け入れてもらえないビックサイズだ。前後左右への伸び感があるなかで、切れ味鋭いカットラインが新型ESの先進感を印象付けている。レクサスでは「機能的本質や動的性能に根差したプロポーションと独自性の追求」と表現する。
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さらに注目すべきは、パワートレインだ。なんと、2種類のHEVとBEVの3種類でグレードは4つ。HEVでは、「ES300h」は2リッター直4HEVのFFとAWDと「ES350h」は2.5リッター直4HEVのFFとAWD。BEVでは、FWDを「ES350e」、またAWDを「ES500e」と呼ぶ。満充電での航続距離はそれぞれ約685kmと約610km。急速充電では出力150kWまで対応する。また、停止状態から時速100kmまでの加速性能はぞれぞれ、8.9秒と5.9秒だ。いずれも、プロトタイプとしての暫定値だ。
これを専用開発したプラットフォームに搭載し、静粛性と乗り心地を先代ESに比べて大きく引き上げたという。
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インテリアでは「レスポンシブ ヒドゥン スイッチ」を作用し機能性と上質なデザインを両立された。このように大きく進化したESの実態が明らかになると、「LSはどうなるのか?」という疑問が湧いてくる。
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現時点でレクサスから正式なコメントはないが、仮にLSが存続するとなると、高級レベルが従来よりさらに高まる超高級路線になることも考えられるだろう。
そもそもレクサスのセダンラインアップの「IS」、「GS」、「LS」は、メルセデス・ベンツの「C」、「E」、「S」や、BMWの「3」、「5」、「7」との競合関係が明確だった。それが、2000年代以降に高級ブランドでもグローバルでSUVブームが起こり、またセダンとSUVのクロスオーバーした多様なモデルが登場。さらに、ベントレー、ロールス・ロイス、アストンマーティン、フェラーリなどもSUV領域に踏み込むなど、高級ブランドにおけるモデルラインアップと価格帯が大きく変化していった。
そうしたなかで、レクサスとしてはマルチパスウェイ戦略を維持しながらEVシフトを着実に進める戦略をとっている。新型ESは、レクサスのラインアップ構成が次世代に向けて抜本的に変わることを示唆する、レクサスの転換点に思える。