日本にあれば買うのに……とか言ってたのに買わねーのかよ! ラブコールに応えて導入したのに売れなかったクルマ5選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ファンからの熱いラブコールで日本導入が実現されたモデルがある

■「〇〇があれば買うのに」など絶賛しながらも口だけ番長なケースが多く見受けられる

■欧米では大人気であっても日本ではまったく通用しないケースも多い

「あったら欲しい」という無責任な声に翻弄されたクルマたち

 日本市場からのラブコールに応えて、輸入されたはいいけれど、ふたを開けてみたらビックリするほど売れなかった。そんなクルマは意外なほど多いようです。あったらいいな、があるのに売れないなんてディストリビューターとしては困りもの。所詮、欧米市場と日本市場はまったく違うので、あちらで売れたらこちらでも売れるというのは幻想に過ぎないのかと。決してクルマが悪いわけでもないのに、待望の声のわりには売れなったモデルをピックアップしてみました。

アルファロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ

 およそ30年ぶりに復活したアルファロメオのFRモデルとして、発売前から熱い視線が寄せられていました。ご承知のとおり、ラテン気質というかエンスー度がひときわ高いファン層ですから、「買う買う、絶対に買う!」と声を嗄らした方のまぁなんと多いことか。

 たしかに、2リッターモデルのヴェローチェやスーパー、あるいはディーゼル車などはアルフィスタを中心にスマッシュヒットとなった模様。ですが、2.9リッターV6ビターボのクアドリフォリオだけは鳴かず飛ばず、ショールームの一等地にずっと居座り続けていたとのこと。

「マセラティと共同開発したFRシャシーにDTM直系のV6エンジンなんて、出たら買っちゃうよな」そんなこといってた方々も大勢いたはずですが、それはお値段を知らなかったからに違いありません。なにしろ、導入当初で1100万円程度、円高が進んだあとは1400万円と一流スポーツカーに等しいプライスで、庶民派アルフィスタには手が届かなかったのでしょう。

 値が落ち着いた中古車市場を見まわすと、今度は故障でも恐れているのか、こちらもダブつき気味。いくら熱いファンとて、財布の中身も厚いわけではない、ということでしょうか。

BMW M2 MTモデル

 1シリーズは完成度が高い割にBMWの最廉価シリーズみたいなイメージだったのか、世界的に売れ行きはスローペースだったようです。それを2シリーズへと進ませて、「ちょっとお高くなりましたよ」とプロモーションしてみると、やっぱり売れ行きがよくなったとか。

 そこで、1シリーズ同様に伝家の宝刀Mのバッジをつけてみたものの、どういうわけか売り上げはスローモー。これまた、発売前は「M2にMTが出たら欲しい!」などといいつつ、しかも7速Mダブル・クラッチ・トランスミッションをさんざんこき下ろしたりなんかしてたのに、どうにもこうにも人気は上がらなかったとされています。

 おそらくは、M2の価格がM3・M4に追いつきそうな設定ということもあり、「せっかくだったらM3にしちゃおうかな」みたいな気分とか、どうしても最廉価シリーズだった1シリーズのイメージが抜けきらないとか、そんな理由もあったのではないでしょうか。

 ともあれ、中古市場ではどちらも動いているようですから、「MTを買う」とほざいていた口だけ番長が多かった気がしてなりません。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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