【ライバル比較】世界のV8搭載FRスポーツクーペの実力診断 (1/2ページ)

4車合計の高性能車Powerは2246馬力なり!

 ダウンサイジングが常識の昨今、8気筒以上のマルチシリンダーエンジンを積むモデルは希少で絶滅危惧種的だ。できることなら今のうちに楽しんでおきたい。というわけで、今回はまずV8エンジンを積む2ドアFRスポーツカーの世界代表を集めてみた。V8FR

 古来より、高性能GTスポーツカーの心臓部としてもっともポピュラーなエンジン形式の「V8」。パワー&トルクの高性能化とエンジン本体サイズのバランスが見合っており、レーシングカーの歴史を紐解いてみても、多くのコンペティションシーンにおいてV8エンジンは重宝された。

 最近の傾向としては、8気筒を保ちつつのダウンサイジングは進み、排気量を抑えてスーパーチャージド(過給)し大排気量NAと同等かそれ以上のパワー&トルクスペックを叩き出すことで、高性能と低炭酸ガスの両立を目指している。

 今回集めた各国代表をみても、大排気量自然吸気をキープしているのはレクサスRC Fだけで、アメリカのコルベットとイギリスのジャガーはスーパーチャージャーを、ドイツのBMWはターボチャージャーを、それぞれ使って過給することで以前のモデルよりも高性能で環境に優しいと訴えている。ハイパワーを過給で得る方法が主流となっているのだ。

 ビッグパワーをV8NAで楽しませてくれる存在はいっそうレアであり、もはや絶滅寸前種といっていい。だから日本代表のレクサスRC Fは、たいへん貴重である。新車で買えるモデルでは、もうコイツと2014年11月に発売開始となったGS Fしか残っていない。あとは、マセラティのモデル末期かアメリカンブランドの「スタンダード」グレードくらいにしか、日本語のカタログにNAのV8搭載車はない。おそらくレクサスにしても、このRC FとGS FでV8NAは絶滅か。


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