パイクスピーク2016にエントリーしている奴田原選手を直撃!  (2/2ページ)

エントリーはした。しかし、詳細はまだ先…

「正式な参戦発表はまだ先です。とりあえずエントリーの締め切りもあって暫定的に出したものにすぎません」と困惑気味に話を始めてくれた。パイクスピークは毎年エントリーリストの公開が早いのが特徴でもあるのだ。現時点で発表されたリストも暫定のもので、開催に近づくにつれ更新されていく。

2012PPIHC230Nutahara3参戦クラスについては、電気自動車改造クラスとなっているが、これも暫定。あくまでもエントリー枠確保のために提出したもの。エントリー申込後のクラス変更についての許可も得ているという。いちおう、現時点では2012年のTMG EV P002での参戦を検討しているが、この車両で参戦する可能性は五分五分。もしかしたらTRDが手掛けた14R-60(100台限定のトヨタ86ベースのコンプリートカー)になるかも、とも…。

2012PPIHC230Nutahara5「また参戦しようということになったのは、100年の記念大会だったからです。ただ、ターゲットとして見ているのは、100周年記念大会ではなく100回記念大会(今回は94回目であるため、順当にいけば6年後)です」

 主催者側も継続して参戦することを望んでおり、それに賛同した形での参戦のようだ。奴田原選手は「まずは、このレースを楽しみたい」という。

 そう、この姿勢こそがパイクスピークの参戦の在り方である。多くのエントリーチームが非常にほんわかしたムードの中でレースを楽しんでいる。もちろん勝つことも視野に入れているが、目を三角にしてそれだけにフォーカスしているわけではない。『今年は失敗したけれど来年はがんばるぞ』といったその雰囲気はほかのレースにはない魅力かもしれない。実際にこのレースに日本人で最も長く参戦しているモンスター田嶋こと、田嶋伸博選手もそんな雰囲気を持っていたりする。

 とはいえ、奴田原選手の新たな挑戦がスタートしたといえる。今年の参戦だけでなく、6年をかけてどれほどのタイムでどこまで成績を伸ばせるのか、にも期待がかかる。


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