【試乗】静かで滑らか! アウディQ7はセダンを超えた高級SUV (2/2ページ)

クルマを停めて降車する時の安全性も確保

 さらに、安全装備も最先端のシステムが組み込まれた。アウディプレセンスシティは85km/h以下での走行中、ほかの車両や歩行者に接触の可能性を知らせ、40km/h以下なら緊急時に自動ブレーキも働く。さらに、交差点で右折をしようとしたときに、対向車への衝突の危険を検知して警告や自動ブレーキを作動させるというもの。
そのほか、駐車位置からバックで出ようとしている際、自車へ接近する車両を感知して警告を発してくれるリヤクロストラフィックアシストが備わる。これは、高速道路のSAなどで、後退するときなどに役立ちそうだ。また、クルマから降りる際、後方から迫るクルマや自転車が開けたドアにぶつからないように、その存在をLEDなどで知らせてくれるエグシットワーニングなど、安全装備を満載している。

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 大きなボディのQ7に乗り込み、ドアを閉める。すると外の音を完全遮断、というのはおおげさだが、そう言いたくなるぐらい静かな空間が広がる。横方向に伸びる新デザインのインパネのおかげで、とても見晴らしがよい。インパネの中央には収納可能なインフォメーションディスプレイを備えるが、メーター内にもアウディが採用を拡大する“アウディバーチャルコクピット”を装備。ナビゲーションなどを表示でき、情報をスムースに読み取ることが可能だ。

webcartop_アウテ?ィQ705走りだすと、7人乗り仕様で2040kgという大柄ボディながらスムースな加速を見せる。まるで大排気量NA
エンジンのような走り味で、いわれなければ2リッター直列4気筒ターボエンジンとは気が付かないだろう。トランスミッションは8速オートマチックだが、変速ショックが少なく非常になめらかだ。合計7つのドライブモードが選べるアウディドライブセレクトも当然のことながら標準装備。パドルシフトも備えるので、スポーティな走りも楽しめる。時間の関係で市街地のみの試乗となったが、ボディの大きさを感じさせないほど、取りまわしもよく走らせやすいというのが第一印象だ。

webcartop_アウテ?ィQ713さらに、乗り心地のよいアダプティブエアサスペンションと、旋回半径を減らすオールホイールステアリングをパッケージオプションとして設定。後者は船頭のスピンドルを用いたリヤステアリング機構により、最大で5度後輪を操舵する。前輪と逆側に操舵することで、クルマの取りまわしをよくし、最大で40cmも旋回半径の減少に貢献。また、緊急回避時なども、ハンドリング性能を高めてくれる。予算に余裕のあるひとは、ぜひ装着をおすすめしたい。

 7人乗り仕様もオプションで選択可能。先代モデルで指摘のあった乗降性は、2列目シートを跳ね上げ式としたことで、乗りやすさを向上させている。また、3列目シートはスイッチひとつで収納、展開が可能に。電動なので、片手でも楽に行える。これは室内とラゲッジルームに備わっているので、ラゲッジルームを拡大したいとき、急に3列目へ人が座るときなどに重宝するだろう。

アウディの最先端安全装備を満載した最上級SUVであるQ7。800万円という価格だけをみると、もちろん高級車なので、手が出ないというひとも多いだろう。しかし、充実の安全装備や最新テクノロジーを凝縮しており、内容から考えればバーゲンプライスといえるだろう。

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