【今さら聞けない】ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いとは?

【今さら聞けない】ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いとは?

勝手に火が付くか火花で着火するかが違う

 ディーゼルエンジンは軽油、ガソリンエンジンはガソリンを燃料とする。ガソリンエンジンの軽自動車に軽油を入れてはダメだし、逆にディーゼルエンジンにガソリン燃料を使ってもトラブルが起きる。クリーンディーゼルのムーブメントの影響なのか、燃料の入れ間違いが少なからず起きているということで、最近では啓蒙活動が盛んに行なわれている。

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 では、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いとは何だろうか。大小様々な違いはあるが、結論としては「使用燃料の違いに合わせて、設計の異なるエンジン」という至極当たり前の話となる。そして、メカニズムでいえば、ガソリンエンジンは圧縮した混合気(霧状のガソリンと空気が混ざったもの)に点火プラグで火花を飛ばして着火して燃焼させるのに対して、ディーゼルエンジンは圧縮することで高温となった空気に燃料を霧状にして噴射することで自然着火させるというのが基本的な違い。

 つまり、点火プラグを持っているのがガソリンエンジン、持っていないのがディーゼルエンジンということになる。

 シリンダー内で空気を圧縮することで高温にするという関係からディーゼルエンジンは、いわゆる圧縮比(シリンダー内の最少容積と最大容積の比)がガソリンエンジンに対して高めとなる。一方、ガソリンエンジンでは圧縮比を上げ過ぎると燃料が自己着火してしまうため、圧縮比は低めとなる。

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 しかしながら、マツダのSKYACTIVのように、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンともに圧縮比14.0というケースもあるので、必ずしも圧縮比の違いだけで区別はできない。もっともSKYACTIVの場合も、「ディーゼルエンジンとしては低い圧縮比」と「ガソリンエンジンとしては高い圧縮比」を求めた結果、同じ数値になっているという見方もできる。

webcartop_ディーゼル_ガソリン20※写真はマツダのガソリンエンジン・カットモデル

 また、ガソリン、ディーゼルとも炭化水素の液体燃料だが、ディーゼルの方が発熱量が多いのと同時に燃焼時の二酸化炭素排出量も増えてしまう。つまり二酸化炭素排出量ベースでの環境負荷をいう場合は、同じ距離を走るのに燃料を何リッター使ったかという、使用量に基づく燃費だけでは判断できない。イメージでいえば、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに対して1割程度燃費が良くなければ、二酸化炭素排出量が同等にならないのだ。

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 ちなみにガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも、それぞれ2サイクルと4サイクルはあり、ターボとNAも存在しているので、やはり点火プラグの有無が最大の識別点といえる。

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 また、現代の環境性能ニーズを満たすためには排ガスや処理装置についての違いもある。エミッションでは、ディーゼルエンジンにおけるNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)が問題視されているが、じつはガソリン直噴エンジンでも同様の問題があり、ここでも明確な違いはないといえる。

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 なお、各自動車メーカーでは、ガソリン燃料を自己着火させるHCCIと呼ばれる方式が研究されている。このテクノロジーが完成されると、ガソリンエンジンでも点火プラグを持たない高圧縮比エンジンが実現することになる。そうなると使用燃料が違うだけで、ますますガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いがわかりづらい未来になりそうだが、全域HCCIエンジンが生まれるのは、まだまだ先といえそうだ。

 【詳しくはこちら】

 日産自動車 将来技術

 HCCI (Homogeneous-Charge Compression Ignition)予混合圧縮着火

http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/hcci.html

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