【美人自動車評論家】吉田由美のエアレース日本戦優勝者「室屋義秀選手」インタビュー!

優勝の裏には母国ファンの後押しもあった

 2016年6月5日、日曜日に開催された「レッドブル エアレース千葉 2016」で優勝を飾った「チーム ファルケン」の室屋義秀選手。「エアレース」で初優勝、日本人、いやアジア人初優勝……といった多くの「初めて」という冠が付いていたり、さらに母国日本での優勝ということで、ニュースやワイドショーでもひっぱりだこ。一躍「時の人」となっています。

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 私も月曜日お昼のTBSテレビ「ひるおび」などに出演されているのをお見かけしましたが、まあ、お忙しいことは間違いなし。そんななか、まだまだ興奮冷めやらぬ状態の決勝から2日後、室屋さんにお話しを聞かせていただく機会がありました。と言っても、そんな人気者だけに私に与えられた時間はほんのわずか。

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 由美:「金曜日の練習でトップタイムを出していた室屋さんですが、予選は天候不良のため中止。決勝レースでは練習飛行なしで、いきなりのフライト。全部で3回フライトしていますが、一番緊張したのはどれですか?」

室屋:「一番最初に飛ぶ「ラウンド・オブ・8」です。前日に飛ばないと感覚が掴めないので、精神的にも緊張します。飛び終わったあとは体がパンパンになるので、マッサージしたぐらい。日本戦は母国開催なので取材などを受けることも多く、ほかの大会とは違って時間のコントロールが重要です。しかし注目されていることはむしろプラスになったと思います」

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由美:「よく自動車のレースなどでは、調子が良い時は『走るラインが見える』と言いますが、空中でも『飛ぶラインは見える』のでしょうか?」

室屋:「見えます。頭のなかのイメージが先行しているときは特に」

由美:「今回は『見えた』ということですね。レースでは『加速度10G以上がかかると失格』となっていますが、10Gってどれぐらいですか?」

室屋:「レースのレギレーションでは10Gですが、体は12Gまで大丈夫ですよ。12Gは、思いっきり殴られるぐらいのショックを受けた感じですね」

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由美:「Gに耐えるトレーニングってありますか?」

室屋:「普通のコアトレーニングも行いますが、飛ばないとGはかかりません。しかし、力んで血圧を上げるトレーニングはしています。スラロームから水平飛行、次のターンと2~3秒ずつぐらい、飛行時間の3分の1ぐらいはGがかかっています。3秒で脳は酸欠になってしまいますから」

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由美:「でも飛行時間は1分04秒ですよね。そんな短い間に機内は大忙しですね! ところで25年のパイロット人生、エアレース参戦8年のキャリアをお持ちの室屋選手の原動力はなんですか?」

室屋:「遊んでいるようなものですし、人生ゲームみたいなものです。ときどき振り出しに戻ったり。でも勝っても負けても楽しい。去年の千葉戦でも多くの方に取材していただき、モータースポーツとして認知されるようになってきましたが、今回でさらに子供たちにも拡がると嬉しいですね。今回の優勝にはギャラリーのパワーもあったと思います。応援して下さる皆さんの陰で0.2秒ぐらい後押しされたという感じです」

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由美:「ちなみに現在の愛車は?」

室屋:「(スズキ)ジムニーです」

由美:「これまではどんなクルマに乗られていますか?」

室屋:「22、23歳のときに『BMW 320クーペ』を50万ぐらいで購入して、『フェアレディZ』『メルセデスベンツ190E』そして『ダイハツ ミラ』『トヨタ ランクル』『レクサスCT200h』など。今は「レクサス」と共同開発をしているので、今後はレクサスに乗りたいですね。スポーツタイプも好きですが、実用的なRX、LX、LC500と乗り継ぎたいですね」

由美:「飛行機の技術とクルマの技術のお互いのフィードバックやコラボレーション、楽しみです。次の大会でもよい成績、そしてシーズン優勝を期待しています!」

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※撮影場所「東京・銀座 ブライトリング スタジオ」


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