【危険】浅溝タイヤは80km/hでも濡れた路面で「浮く」ことがある! (1/2ページ)

ハイドロプレーニング現象はタイヤの溝と速度が大きく関係!

 梅雨、そして夏から秋にかけての台風シーズンは、急な豪雨に見舞われることも多い。そんなとき溝の少なく(浅く)なったタイヤで濡れた路面の上を高速走行していると、「ハイドロプレーニング現象」が発生する心配がある。WEB CARTOP

 ハイドロプレーニング現象とは、アクアプレーニング(水上飛行機)現象とも言われ、路面とタイヤの間に水膜ができ、タイヤが一時的に接地していない状況のことを指す。

 タイヤが接地していないということは、アクセルもブレーキもステアリングも、何を操作しても一切コントロールは不能になる。こうなったら最後、F1のワールドチャンピオン、ハミルトンでもベッテルでもやれることは「神に祈るだけ」(プロはハイドロの前兆を見逃さないので、そこで手を打つ)。

WEB CARTOP

 ハイドロプレーニング現象の発生する限界速度は、水深、タイヤの残り溝、そして空気圧で大きく変わってくる。一般的な新品のタイヤなら、溝の深さは約7ミリあるので、道路に溜まった水の深さが7ミリ以下なら、100km/hぐらいまでは、ハイドロプレーニング現象が起きる心配はほとんどない。WEB CARTOP

 一方、残り溝が五部山=3.5ミリぐらいのタイヤは、80km/hでも水膜がタイヤと路面の間に入り込み、接地面積は5割ぐらいに減ってしまう(水深6ミリぐらいのとき)。

 スリップサインが出てくる、残り溝1.6ミリのタイヤになると、同条件(水深6ミリ80km/h)で、ほぼ完全にタイヤが水膜により浮き上がることがわかっている。WEB CARTOP

 というわけで、この恐ろしいハイドロプレーニング現象を防ぐには、しっかりと溝の残っているタイヤを履き、水深の浅いラインを選び、速度を控えめにすることが肝心。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報