【注意】自動ブレーキはシステムにより効果に大きな差がある! (2/3ページ)

  

●現在買えるクルマの自立自動ブレーキのシステムは?

 前述した自立自動ブレーキを作動させるのに必要な情報を得るためのデバイスを、単独もしくは組み合わせて使うのが、自立自動ブレーキのシステム、方式となる。以下方式とそれぞれの○×を挙げると

  

赤外線レーザーのみ:
主に軽自動車に使われる。スズキのレーダーブレーキサポート、ダイハツのスマートアシスト、ホンダのシティブレーキアクティブシステムなど

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○ポイント:
軽自動車に付くことからも分かる通り、スズキアルトの場合は2万1600円で付くなど、コストが非常に安い

×ポイント:
赤外線レーザーは近くの物体しか把握できないため、作動する速度域が30㎞/h以下と非常に低く、歩行者には対応していない。防げるのは渋滞中の追突などのケースに限られ、「ないよりはずっといいけど」という程度の効果しかない、値段なりというのが率直なところだ。後述する高性能な自立自動ブレーキの価格が量産効果などにより下がっていることもあり、赤外線レーザーのみで周囲の情報を得る自立自動ブレーキは軽自動車でも減少する方向にある。

  

ミリ波レーダーのみ:
トヨタのプリクラッシュセーフティシステム、スズキのレーダーブレーキサポートIIなど

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○ポイント:
アダプティブクルーズコントロールの機能も付帯することが多い

×ポイント:
赤外線レーザーと同様に歩行者などには対応してない、自立自動ブレーキの性能としては低いことが多い

  

赤外線レーザー+単眼カメラ:
トヨタセーフティセンスC、ダイハツのスマートアシストⅡ

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単眼カメラのみ:
日産(ノート、セレナ、エクストレイル、リーフに付く)エマージェンシーブレーキ、

○ポイント:
カメラを持つので歩行者、白線、標識などを認識できる。価格が比較的安い。価格を考えれば自立自動ブレーキの性能も納得できることが多い。

×ポイント:
自立自動ブレーキの性能が低いものもある

  

ミリ波レーダー+単眼カメラ:
トヨタセーフティセンスP、日産(スカイライン、フーガに付く)エマージェンシーブレーキ、ホンダセンシング、ベンツ(Aクラスなど)のレーダーセーフティパッケージ、ボルボXC90のインテリセーフなど

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○ポイント:
アダプティブクルーズコントロールが付帯するケースが多い。歩行者への対応を含め自立自動ブレーキの性能と価格のバランスも納得できるものが多い

×ポイント:
方式としてはここに分類されても、自立自動ブレーキの性能が低いものもある

  

ステレオカメラ:
スバルのアイサイト、スズキのデュアルカメラブレーキサポート

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○ポイント:
アイサイト、デュアルカメラブレーキサポートともに自立自動ブレーキの性能はトップレベルで、アイサイトはアダプティブクルーズコントロールの性能も非常に高い。カメラ式は悪天候に弱いと書いたが、アイサイトはゲリラ豪雨のなかでも機能を継続するなど、悪天候にもむしろ強いといえるほど。価格も性能を考えれば非常に安い。

×ポイント:
強いて挙げればデュアルカメラブレーキサポートはクルーズコントロール付きでも、アダプティブクルーズコントロールとしては機能しないこと

  


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