【今さら聞けない】ホイールの「アライメント」って何? (2/2ページ)

 アライメントで調整できる3つの要素は互いに関係している

  

 アライメントの測定は、アライメントテスターやトーインゲージ、キャンバーゲージなどの専用ツールが必要になる。

 また、キャンバーをいじればトーが変わり、キャスターを変えればキャンバーも変わるなどと、3つの要素に相関関係があるので、機材があってもノウハウがないと時間ばかりかかってなかなかいい数値に揃わないことも……。そういう意味で、機材より調整する人の腕と経験がものを言う分野といえる。

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 したがって、アライメント調整に精通しているモータースポーツ系のショップや、タイヤの専門店などに依頼することが肝要だ。(工賃は1万円~2万円が相場)。

 なお、アライメントは車高と密接な関係があるので、ダウンサスや車高調キットなどを組んで車高を変更した場合は、必ず調整が必要になる。

 タイヤ・ホイールを交換してインチアップした場合でも、タイヤ外径が変わっていなければアライメント調整はとくに必要ではない。基本的にまっすぐ安定して走れて、ハンドルセンターに狂いがなく、タイヤの扁摩耗がなければ、アライメントに大きな狂いはないと思っていい。WEB CARTOP

 余談だが、昭和のスポーツカーなどは、ちょっといじるとまっすぐ走らないなんてクルマがけっこうあった……。現代のクルマは、まっすぐ走るのは当たり前と思っているかもしれないが、クルマの基本はまっすぐ走ることで、じつはまっすぐ走ることは、偉大なことだったりする。

 そういう意味で、クルマの技術の進歩は著しいが、アライメントの重要性は、今もむかしも変わっていないことも覚えておいてほしい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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