【ハイブリッド vs ガソリン】同じ車種で買うならどっちがお得か検証!  (2/2ページ)

ハイブリッドが費用面でお得になるのはかなり難しい!

●乗り味の差

 動力性能に関しては一長一短といったところ。シエンタの車重がガソリン車1320㎏、ハイブリッド1380㎏と重いためもあるが、常用域の加速においてはモーターのアシストがあるハイブリッドの方が力強くかつスムースだ。

 しかし、高速道路の本線合流や追い越し加速といったアクセルを深く踏む走行シーンにおいては車重の軽さと絶対的な出力に勝る(ガソリン車109馬力、ハイブリッドの実質的な最高出力となるシステム出力は100馬力)ガソリン車の方が速い。

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 エンジンのフィーリングは悪い意味での重さ、高回転域でのうるささが気になるガソリン車と比べると、ハイブリッドの方が全体的に良好だ。

 また乗り心地は車重が重いせいなのかハイブリッドの方がいい意味での重み、落ち着きがあり、ガソリン車に対し優勢だ。

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●長い目で見た収支決算

■購入時

 車両価格は約35万円の差があるが、エコカー減税の差で約31万円に縮まる。

■ガソリン代

 それぞれの総合燃費を基に1万㎞あたりのガソリン代を計算すると(ガソリン価格はレギュラー1ℓ=126円で計算)

・ガソリン車  約8万1000円

・ハイブリッド 約5万9000円

 1万㎞あたりのガソリン代の差を2万2000円と仮定すると、ガソリン代だけでガソリン車とハイブリッドの実質的な差額31万をペイするには約14万㎞走行する必要があり、これだけでは差額を埋めることは絶望的だ。

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 また仮に5年5万㎞乗ったあとに処分する際に、新車価格が高く、それなりに人気のある分でハイブリッドが10万円高く処分できたとしても、収支決算するとやはりハイブリッドのほうが5年間で10万円高く付く計算になる。

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 といったことを考えると、シエンタの場合は「10年20万㎞走る」というような人以外(20万㎞も走ると、走行用バッテリーの寿命も少し心配なところもあるが)は、ガソリン価格が現在のように安値で落ち着いているならば、ガソリン車を選ぶのが基本だろう。

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 ただし「予算に余裕がある」、「両方を試乗しハイブリッドのほうが好みに合う」という人であれば、シエンタの場合は収支決算した差額が比較的小さいのでハイブリッドを選ぶのもいい。

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 このようにガソリン車とハイブリッドカーやクリーンディーゼルといった飛び道具をもつエコカーの選び方は、クルマによる差も大きくこともあり意外に難しい。そういった場合にそれぞれを試乗し、メディアで燃費に関する情報を集めるなどして、総合的に慎重に選んでほしい。


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