右折時の安全支援装備も導入! 新型アウディA5が登場

ボディからインテリアまで徹底的な軽量化で走りも期待

 2010年から日本で発売されているアウディA5が、初のフルモデルチェンジを行った。ボディタイプは2ドアクーペ、4ドアでありながらクーペスタイルをもつスポーツバック、カブリオレの3タイプで展開する。デザイン賞にも輝いたアウディA5が最新テクノロジーを投入し2世代目に突入する。

 スポーティクーペを強調したデザインとなった新型アウディA5は、まずフロントグリルの形状を変更。アウディの象徴であるシングルフレームグリルは立体感のある造形となり、従来に比べて横に広がり感のあるデザインとなった。

  

 それに加え、オプション設定されたマトリクスLEDヘッドライトは、ロー・ハイビームが2重の目のような印象を生み出し、4つの目が光るような印象に残るフロントとなった。

 マトリクスヘッドライトは18のLEDが2つのレンズと組み合わされてハイビームの役割を果たす。ルームミラーに付いているカメラの情報がLED制御ユニットへ送られ、それに基づいてLEDが個々に64段階の光量調整を行い、数千もの配光パターンを実現。雨天時の路面の反射などを防ぐことが可能だ。

 リヤに目を向けると、リヤハッチ後端部分にリップを採用。これは実効空力を意識したものでスポイラーの効果をもつ。さらにリヤバンパー下部の左右にリフレクターを設け、これがボディの幅広さを強調する効果をもたらす。

 当然のようにリヤコンビランプもLEDだ。光のグラフィックにより立体感が際立つような演出がなされ、アウディが先鞭をつけた、流れるウインカー「ダイナミックターンシグナル(マトリクスLEDヘッドライト装着車)」も採用される。

 続いてはインテリアだ。インパネは水平基調のデザインでスポーティかつ室内の広さを演出。じつは見た目だけでなく実際に居住空間は広がっている。

 クーペを例に挙げれば、先代モデルに比べ、室内長がプラス17mm、前席のショルダールーム(着座した状態での肩とサイドウインドウとの距離)がプラス26mm、ヘッドルーム(頭頂部と天井との距離)がプラス12mmといった具合だ。

 さらに後席ではニールーム(着座した状態での膝頭から前席シートバックまでの距離)が23mm拡大した。

 また、トランクの容量も10リットル増で、465リットルを実現。これはクラストップレベルの数値となる。

 ドライビングに大きな影響を与えるシートも完全に新開発された。フロントシートはシートベルトの高さ調整機構、解剖学的見地から設計されたヘッドレスト(高さ調整可能)など、乗員が安全かつ快適に過ごせるように考えられている。また、日本仕様は、電動のシート位置調整機構、電動のランバーサポート(腰部の調整機構)が全車標準となる。

 ステアリングホイールのデザインも新しくなった。エアバッグがコンパクトなモジュールに収められ、メーターの視認性が向上。軽量化を狙ってフレームにはマグネシウムが採用されたということなので、車両重量を軽くすると共に、慣性質量の低減による操作性の向上が期待される。

 軽量化でいえば、フロントシート部に高張力鋼板、リヤシートのトランクスルー機構部にマグネシウムを採用するなどし、シート全体で8kgほどダイエット。さらにカーペットも軽量化、アルミニウム製のブレーキペダル、フォーム成形によるデフロスターダクトなどにより、4kgを削ったという。

  

 パワーユニットは3種類を用意。

Audi A5 Sportback 2.0 TFSI /Audi A5 Sportback 2.0 TFSI sport

 2.0lTFSI エンジン:2リッター直4ターボ(190馬力/320N・m)〈欧州仕様車参考値〉

Audi A5 Sportback 2.0 TFSI quattrosport/Audi A5 Coupe 2.0 TFSI quattro sport/Audi A5Cabriolet 2.0 TFSI quattro sport

 2.0lTFSI エンジン:2リッター直4ターボ1(252馬力/370N・m)〈欧州仕様車参考値〉

Audi S5 Sportback/Audi S5 Coupe/Audi S5 Cabriolet

3.0 TFSI エンジン:3リッターV6ターボエンジン(354馬力/500N・m)〈欧州仕様車参考値〉

 トランスミッションは、FFモデル、クワトロ(AWD)共に、2リッターエンジン車には新開発の7速Sトロニックを採用。3リッターエンジンを搭載するSシリーズには8速ティプトロニックを採用した。

 また前後のサスペンションを見直し、フロントが6㎏以上の軽量化、リヤが5㎏以上の軽量化に成功。前輪は改良された5リンク式サスペンションを採用。前後方向の力に対して軟らかく吸収するように設計された。リヤサスペンションは、これまで以上に快適な乗り心地を提供するためにダンパーやブッシュを見直している。

 安全面はアウディプレセンス(フロントセーフティシステム)を標準装備。新型Audi A5 の全モデルに装備されている「アウディプレセンスベーシック」は、事故などの危険を察知した際、乗車中の人を守るために行われる予防策システム。シートベルトのテンションを高め、開いている窓とサンルーフを若干隙間を残して自動的に閉まると同時にハザードランプを点滅させる。

  

 60km/h以上で使用できるストップ&ゴー機能付きアダプティブクルーズコントロールはもちろん、トラフィックジャムアシストは、65km/h以上で走行中に混雑している場合はハンドル操作までアシストし、ドライビングを助ける。

 注目の装備は、新型Audi A5の各モデルに初導入された「ターンアシスト」だ。これは2-10km/hで右折するときに対向車を監視し、危険な状況だと判断すると、クルマを停止するというもの。特別な操作をしなくてもドライバーが右折信号(ウインカー)を出すと自動的に作動を開始する。

 またA5で初導入となるリヤクロストラフィックアシストは、バックを補助するシステムで、駐車場からクルマをゆっくりとバックさせているときに、後ろに他車が接触の危険がある範囲に近づいてくると、段階に応じてビジュアル表示、警告音、ブレーキの振動によって、ドライバーへと警告する。

 FF、AWDそして走を追求したS5シリーズ、さらにクーペ、スポーツバック、カブリオレと多くの選択肢をもつ新型アウディA5シリーズ。安全装備も含めて、それぞれがクラスの新たなベンチマークとなることは間違いないだろう。

【新型アウディA5価格表】

●Audi A5 Sportback 2.0 TFSI ¥5,460,000(FF)

●Audi A5 Sportback 2.0 TFSI sport ¥6,030.000(FF)

●Audi A5 Sportback 2.0 TFSI quattro sport ¥6,860,000(AWD)

●Audi A5 Coupe 2.0 TFSI quattro sport ¥6,860,000(AWD)

●Audi A5 Cabriolet 2.0 TFSI quattro sport ¥7,570,000 (AWD)

●Audi S5 Sportback ¥9,130,000(AWD)

●Audi S5 Coupe ¥9,130,000(AWD)

●Audi S5 Cabriolet ¥9,980,000(AWD)

  


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