ホンダ フィットが進化! ホンダセンシングを採用しエンジンもボディも改良 (2/4ページ)

マイチェンなのにボディ剛性からエンジンまで手を加えた

走りにも細部にわたり改良の手が加えられている。

エンジンは、全タイプともカムシャフトの中空径を16mmから17mmへ拡大し軽量化したほか、ブロック軸間にスリットを入れることで冷却効率を高めてノッキングを抑制。ピストンおよびチェーン摺動部のフリクションも低減させた。

ハイブリッド車用エンジンではさらに、吸気ポートの流動性を高めつつ、ナトリウム封入中空排気バルブを採用して、ノッキングを抑制しつつ燃焼安定性を向上。燃焼室のヘッドおよびピストン形状を変更してS/V比(表面積と容積の比)を下げることで、燃焼効率を高めている。

空力面では、Aピラーおよびフロントバンパースポイラーの形状を変更し、Cd値を1.5%ダウン。燃費と走りを高次元で両立させている。

ボディではルーフサイド、サイドシルエクステンション、センターパネルロアー、リアクォーターパネル、リアピラーに補強材を追加したほか、前後ダンパーベース、リアダンパースプリングベースブラケット、ステアリングギアボックスステーの板厚をアップし、剛性を大幅にアップ。

それに合わせてシャーシも、ステアリングのベアリング部の剛性を高め、ダンパーのバルブ構造を変更。ロールを抑え、ステアリングレスポンスを向上させながら、乗り心地も改善した。

静粛性アップにも余念がない。全車でメルシートの板厚を2mmから3mmにアップしたほか、1.5リッターガソリン車および「ハイブリッド・Sホンダセンシング」ではダッシュボードインシュレーターの面積あたり重量を5kg/m2から7kg/m2へ増大。

「ハイブリッド・Sホンダセンシング」ではさらに、マスダンパーをエンジンマウントに配置したほか、フロアアンダーカバーの素材をプラスチックから吸音効果のある不織布に変更。各部の吸音断熱材とフロントコーナーガラスの板厚をアップし、遮音ガラスも用いることで、NVHを徹底的に低減している。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
趣味
ゲーム
好きな有名人
-

新着情報