人生初のスポーツカーにオススメのクルマ5選

クルマを操るという純粋な楽しさや喜びを感じさせてくれる5台

 積極的なスポーツカー好きではなくとも、人生に一度ぐらいはスポーツカーを所有したいという願望を抱く人は少なくない。スポーツカーの定義についてはさまざまな意見があるが、ここでは「2ドアクーペで走行性能や運動性能、または走りの楽しさを突き詰めたモデル」と定め、人生初のスポーツカーとしてオススメな5台を選んでみた。スポーツカーならではの運転する喜びが味わえることを重視して選んでいる。

①マツダ・ロードスター

 日本を代表するライトウエイトスポーツ。玄人筋からは足まわりが柔らかい、パワーが足りないとの不満が挙がることもあるが、ミニバンなどのファミリーカーしか乗ったことのない人にとっては、異次元のハンドリングが味わえ、スポーツカーを運転することの楽しさと喜びのすべてを知ることができる。

 そんなに飛ばさなくても、曲がりくねったワインディングロードを走るという行為の楽しさと喜びに目覚めることうけあいだ。過去の歴代モデルすべてオススメで、初代や2代目もいまだに魅力的。多少ボロくなっても「軽量コンパクトなFR」という基本的な素性の良さは永久に色あせない。

②スバル・BRZ

 水平対向エンジンの大きなメリットのひとつである「低重心」の恩恵を猛烈に実感できるスポーツカー。エンジンの搭載位置は歴代どのスバル車よりも低く、提携するトヨタのエンジニアが驚いたほど。

クルマの構成メカのなかでもっとも重いとされるエンジンの重心が低いことによるメリットは、ただ普通に交差点を曲がるだけでも感じられる。ワインディングロードでは、低重心な車体が物理的に無理なく自然に旋回する気もちよさに没頭できるのだ。年式が新しいほうがボディ剛性が高く、洗練度も上がっているが、水平対向エンジンならではの低重心がもたらす美点は年式に関係なく感動できる。

③ポルシェ・ボクスター

 エンジンが車体の中央部分に置かれるミッドシップレイアウト車(以下MR車)ならではの慣性マスの小ささと、比較的後輪に近い場所にエンジンを積むことによるトラクションの力強さに感動できる。パイロンスラローム的な動きを試せば、フロントエンジン車では到底得られないハナ先の軽さと、コマが回転するように鋭く向きが変わるMR車ならではの独自の旋回感覚が病み付きになるだろう。

屋根のないオープンカーなのに超合金のように堅牢なボディとソリッドなステアリングの感触はポルシェならではの魅力。先代モデルまでの6気筒なら、完全バランスと呼ばれるフラット6でしか得られない甘美な回転フィールが味わえる。

④シボレー・コルベット

 6リッターを越える大排気量のFR車ながら安定性が高いので、意外と一般的なドライバーでもパワーを持て余すことがなく扱いやすい。オススメは、値段的にも性能的にもお手頃感のあるC5(先々代モデル)、またはC6(先代モデル)と呼ばれる世代のモデル。

高速道路を悠々と流すクルージングでは、物量豊かなアメリカンスポーツならでの余裕をかみしめることができる一方、ワインディングロードでは大柄なボディからは考えられないほど軽快で、サーキット走行にも十分対応できるポテンシャルを誇る。同じアメリカの大排気量FRクーペでも、カマロやマスタングとは一線を画すリアルスポーツ性能を備えているのだ。

⑤BMW M235i

「一般的なドライバーを気持ち良くさせる性能」では、より高性能なM3やM2よりも上。一見するとスポーツカーとしては地味ながら、運転席に座った瞬間から実感できるただひたすらドライバーを気持ち良くさせるために整えられたとしか思えない着座環境がまず素晴らしい。

ステアリングやシフト&クラッチ、ブレーキなどドライバーが直接触れて操作する部分の硬質で上質な手応えや、アドレナリンをドパドパ分泌させる効能の高いエンジンサウンド、どんな場面でも運転スキルに関係なく頭の中が真っ白になり恍惚の境地に浸れる操縦性などを味わえば、スポーツカーに乗らずに人生を終えなくて良かった! と神に感謝したくなる。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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