旧車乗り注目! 当時の乗り味を実現する復刻タイヤが増加中

ミシュランは豊富なラインアップでヨコハマやBSも復刻へ

 20年前、30年前、あるいはそれ以上前に生産された歴史的な名車を愛し、いつまでも乗りつづけたいというヘリテージカーファンにとって、避けては通れない重要なエレメントになっているのが、タイヤのチョイス。

 往年の名車のオリジナルなテイスト、乗り味にこだわるなら、そのクルマの新車当時のタイヤがないと、当時の乗り味は再現できないし、楽しめない……。また、タイヤのサイドウォールのデザインや、トレッドパターンも、クルマのスタイリングを左右する大きな要素だと考えると、ヘリテージカーにはヘリテージカー専用のタイヤがどうしても欲しくなる。ヘリテージタイヤ

 あまり知られていないかもしれないが、ミシュランはそうした要望にいち早く対応し、クラシックカー向けのタイヤを現在も多数ラインアップしている。一番古いタイプでは、1930年代のビートワイヤー付きのクロスプライタイヤがあり、量産ラジアルタイヤの第一号で、シトロエン2CVやVWビートルのアシを支えたミシュランXもラインアップ。

 スーパーカーブームの主人公、ランボルギーニ・ミウラなどにも装着されたXWXシリーズや、扁平タイヤの元祖であるTRXシリーズも健在。製法や構造は、現在の基準にマッチしたものになっているが、タイヤの持つキャラクターや乗り味、そしてサイドウォールのロゴやトレッドパターンなどは、極力当時のタイヤを再現しているというのが大きな特徴。

 また、マツダが初代ロードスター(NA型)のレストアサービスを開始することと連動して、ブリヂストンからは、初代ロードスターの新車装着タイヤ「SF325」が復刻されることも発表された。横浜ゴムでも、70年代に一世を風靡した、「ADVAN HF Type D」の復刻販売の準備が整っていて、こうしたタイヤの登場を待ち望んでいた人も多いのでは?

 気持ちのいいクルマの条件は、なんといってもタイヤとシャーシのバランスが取れていること。古いクルマを愛し続けられるクルマ文化が普及するためにも、タイヤメーカーのこうした取り組みがあることは、非常にありがたいと言えるだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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