自宅周辺に同じ車種を扱うディーラーが複数! 購入店はどう選ぶのが正解か

現在は同じ販社の異なる店舗で値引きを競わせても意味はない

 新車販売会社は自社が受け持つ販売エリア内に複数の店舗(営業所や支店など呼び方は多数あり)が存在する。都市部に住んでいれば、自宅周辺には、同じ販売会社の異なる店舗が複数あるケースが多い。そんなときにどのように店選びをすればいいのだろうか?新車ディーラー

 店選びに関してはそう難しく考える必要はない。過去には店舗間で厳密に販売テリトリーというものが決められていたが、これはセールスマンが飛び込み営業など、売る側からアプローチする時に、テリトリーを厳しく守るようにしていただけで、テリトリー外のお客が来店してきたり、知り合いからの紹介などがファーストコンタクトの場合には、テリトリーに関係なく商談活動をすることができた。

 そのため、自宅からクルマ通勤で勤務先へ向かう途中にある店舗だったり、週末に家族でよく出かけるショッピングモール近くにあるなど、自分の生活において利便性の立地にある店舗を選ぶひとがいまどきは多いようだ。

 ただし、自宅から少々距離の離れた店舗を訪れたときなどは、「なぜこちらへきたのですか?」といった質問をセールスマンから受けることがある。このような質問をする背景には、同じ販売会社内の異なる店舗同士で同じクルマの値引き額を競わせて(競合)いないかを暗に確認していることになる。

 商談の”たたき”となる、一般的に見積書と呼ばれている”商談メモ”は端末にて必要項目を入力し、機械打ちしたものが提示されるのが当たり前。このときには、お客本人から聞いた氏名なども入力するので、端末入力により来店情報を店舗間で共有することが可能となっている。 

 しかし、そのようなことを知らずに、同じ販売会社内の複数の店舗同士で値引きを競わせようとするひとが結構いるそうだ。そこでセールスマンは、自宅が自分の店舗から離れたお客が来店して商談を行うときなどは、密かに来店履歴を照会しているのである。

 そして他店舗でも商談を行っている場合には、そのときに限りお客の自宅からもっとも近い店舗に商談の優先権が与えられることが一般的であるようだ。さらに値引きを競わせている店舗間で連絡をとり、いくらぐらいの値引き条件を提示しているのかも確認し、以後”談合”ではないが、値引きを同条件にそろえてくるので、競わせても値引きアップはほぼ期待できなくなるのである。

 つまり、新車購入では同じ販売会社の異なる店舗同士で値引きを競わせることは”禁じ手”であると思っていただきたい。たまにこの禁じ手が受け入れられるケースもあるが、そのときは、”とにかく新車が売れればいい”といったノリが強いので、購入後のメンテナンスなどで、対応が悪かったりすることも多いので、そのあたりは覚悟が必要である。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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