新型車を生み出すように改良! トヨタ新型アルファード/ヴェルファイアのエンジニアが込めた思いとは (1/3ページ)

高級車を知り尽くした人も満足する最上のクルマづくりを目指した

 初代アルファードの誕生は2002年。2008年には初のフルモデルチェンジが行なわれ、ヴェルファイアも導入。そして2015年に登場した3代目(ヴェルファイアは2代目)は、歴代モデルのなかでも最大のヒット作となり、国内Lクラスミニバンの王者たる地位を確固たるものにした。

 3代目が目指したのは、高級ミニバンの不文律にとらわれない新しいクルマづくり。3代目の開発と、今回のビッグマイナーチェンジで責任者を務めた吉岡憲一さんは、アルファード/ヴェルファイアを取り巻く状況について、次のように語ってくれた。

「2代目で全体ユーザーの約2割だった法人富裕層のお客さまが、現在では約3割になっています。個人事業主のお客さまも含めれば4割を占めるほどです。そのほか、著名人のお客さまも増えています。また、先代まではヴォクシーといったミディアムクラスのミニバンから買い替えられるオーナー様が少なくなかったのですが、3代目では先代のアルファード/ヴェルファイアから乗り替えられるお客さまが増えています」

「さらに言えば、3代目になってからは、最上級グレードの売れ行きがよく、もっとも人気の高いグレードが従来よりも上のグレードになりました。こうした状況は、われわれが3代目で目指した『新しい時代の本当の高級』がしっかり訴求できている証だと思います」

 こうしたユーザー層の変化は、今回のマイナーチェンジの方向性に大きな影響を及ぼしている。

「大切にしたのは、高級車を知り尽くした富裕層のお客さまがさらなる満足感を得られるような最先端の安全装備を盛り込み、高級車の基本性能をしっかりと作り込むこと。とくにこだわったのは2列目の乗り心地ですね。3代目からはダブルウイッシュボーンを採用するなど、先代に比べて格段に進化していますが、この点はある意味、青天井の分野です。やってもやってもキリがない。それでもとことん進化させなきゃいけない。今のアルファード/ヴェルファイアは、レクサスLSやクラウンにお乗りなっているようなお客さまも購入の検討をするクルマです。やり過ぎということはありません」


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