小さなボディに最新技術を凝縮! かわいい見た目だけじゃないスズキ・クロスビーのメカニズムを解説 (3/3ページ)

危険を予測して安心ドライブをサポート

 クロスビーは、スズキの小型車では初装備となる後退時ブレーキサポートに加え、6つの先進安全機能を搭載。経済産業省や国土交通省などが普及を推進する安全運転サポート車の「サポカーSワイド」に該当している。

 前方衝突警報や衝突被害軽減用のデバイスではデュアルセンサーブレーキサポートを搭載。フロントスクリーン上部に設置された単眼カメラとレーザーレーダーが前方車両と歩行者を検知し、危険度のレベルに合わせて警報や衝突被害軽減アシスト、自動ブレーキの作動を行う。

 第1段階は前方衝突警報機能で、対車両の場合や自車速度が約15〜約100km/h、対歩行者では約15〜60km/hで走行中に前方の車両や歩行者との衝突の可能性を察知すると、ブレーキを掛けるよう警告する。第2段階は、前方衝突被害軽減ブレーキアシストで、自車速度が対車両では約15〜約80km/h、対歩行者では約15〜約60km/hで走行中に衝突の可能性がある場合、ドライバーがブレーキペダルを強く踏むとブレーキアシストが作動。第3段階は自動ブレーキで、自車速度が対車両では約5〜約100km/h、対歩行者では約5〜約60km/hで走行中にシステムが「このままでは衝突が避けられない」と判断すると強い自動ブレーキを作動させる。

 誤発進抑制機能は、ペダルやシフト操作のミスによる衝突の回避や被害軽減に貢献。シフト位置がD/Mレンジで停車や約10km/h以下において前方約4m以内の障害物が認識された場合、誤ってアクセルを強く踏み込むとエンジン出力を最長で約5秒間抑制すると同時に警報。車線逸脱警報機能やふらつき警報機能では、約60〜約100km/hで走行中に車線の左右区画線を検知して進路予測や走行パターンの計測を行ない、車線逸脱やフラつきが検知されると警報する。

 先行車発進お知らせ機能では、シフト位置がD/N/Mレンジでブレーキペダルを踏むかパーキングブレーキで停車中に先行車が発進すると自車との距離を計測して、先行車が約5m以上走行したにもかかわらず自車が停止し続けた場合に、ブザーとメーター内の表示で知らせてくれるもの。さらに夜間の安全性向上を図るハイビームアシストも装備。ライトスイッチがAUTO位置でハイビーム側にしておくと約30km/h以上で走行中、対向車や先行車が存在しないときに自動でハイビームにしてくれる便利機能だ。

 スズキの小型車初となる後退時ブレーキサポートは、後退時の自動ブレーキと後方誤発進抑制機能を実現。リヤバンパーに内蔵した4つの超音波センサーで車両後方の障害物を検知するが、音波のため透明なガラスなども検知できる。このシステムは約10km/h以下で後退中、後方約3mまでに壁などの障害物があるとき、システムが衝突を避けられないと判断した場合に自動ブレーキを作動させる。また、後方に障害物がある状態でドライバーが誤ってアクセルペダルを強く踏んだ際には警報を出しながら、エンジン出力を抑えて衝突の回避や被害軽減を行なう。

 全方位モニターを早くから展開していたスズキだが、クロスビーでは3Dビューを同社の小型車で初採用。真上からだけでなく斜め上空から見たような「室外視点」と、運転席からの目線で車体を透かしてみたような状態で映像を表示する「室内目線」で周囲の状況をモニターできるようになった。また、見通しの悪い路地から道路に出るときや駐車スペースから後退するときの左右確認を支援する、「左右確認サポート機能」を搭載。カメラの視野内に人や物の接近を認識するとブザーと画面表示で知らせてくれる。


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