一般人には理解不能! クルマ好きのやりがちな行為5つに意味はあるのか (1/2ページ)

昔は意味があったが今となっては不要な行為も

 サーキットのパドック、あるいは峠の駐車場や高速道路のSA・PAなどで、いかにもクルマが好きそうなドライバーが、他人とは違うアクションを見せることがある。これらのクセ(偏った習慣?)にはどのような意味があるのか検証してみよう。

1)走行後ボンネット開ける

 これはエンジンルームの温度を下げたいというのが大きな理由。サーキットなど、高回転高負荷で走れば、当然エンジンの熱量もマックスになるので、エンジンルーム内のこもった熱を早く逃がすのにボンネットを開けるのは有効(停車中は、走行中と違ってラジエターに風が当たらなくなる)。

 冷却水がリザーバータンクでボコボコいっていたり、パワステフルードが漏れていたりしないかを点検したり、水温、油温が早く下がるようにしたり、ブレーキフルード、クラッチフルードが熱でダメージを受けないようにするのがおもな狙い。

 サーキット以外ではさすがに不要だと思うが、高速道路などを走ったあとにボンネットを開けているのは、よく働いてくれたエンジンをひと目見て、労ってやりたいという気持ちの表れなのかもしれない……。単純に、エンジンが不調で心配し覗き込んでいる場合や、新しく取り付けたパーツの点検なども考えられるが……。

2)走行後にタイヤを触る

 レーシングタイヤの場合、有効な作動温度領域が狭い範囲で決まっていて、タイヤの表面温度がその温度より高くても低くても十分な性能=グリップ力を引き出せないので、温度管理は非常に重要。そのため、タイヤエンジニアはピットに入ってきたレーシングカーのタイヤをすぐに専用の温度計で測定しデータを取る。

 しかし、公道用のラジアルタイヤではそこまでシビアではないし、テンプテスターでなく、手で触ったところで正確な温度などわかりっこない……。ただ、グレイニング(タイヤのゴムの削りカスで表面があれた状態)が起きていないか、きれいに摩耗しているかどうかなどは、気になるところ。

 タイヤをきれいに使えているかどうか、異物などが挟まっていないかをチェックするとき、タイヤを触って確認することは理に適っているといえるだろう。(夏場など、路面温度が高いときは要注意)


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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